2010年10月13日水曜日

途中から琵琶湖、余呉へ

ブログをご覧の皆さま、こんばんは。

 秋の連休は皆さま、どこかへ遊びに行かれたでしょうか? 連休初日は雨で出かけられなかったのですが、2日目は綺麗に晴れてくれましたので例によって私は自転車でフラフラと。雨上がりなこともあって空が透き通るほど澄んでいます。これは文句なしに琵琶湖かな、ということで東へ向かいました。

                     (琵琶湖北岸 海津大崎周辺)
 
 皆さまの好きな色はなんですか?
 青系の色が私の好きな色なのですが、この季節の空は特にいい色だと思います。明治時代、「天色」という色が流行色になったことがありました。その色も鮮やかな青なのですが、やはり自然の空の色ほど澄んだ色ではありません。実は明度、彩度ともに高い青色というのは染めるのが非常に難しい色で化学染料が発達した現在においても、青系の染料は黄や赤系の染料に比べて数が少なく、再現できる色の範囲も他の系統の色よりも少ないと言っていいでしょう。
 青を多く使用する緑、ターコイズ、紫、そして純粋な青は染色で再現できない色というのが結構あります。なんとか空の色を再現できないかと試行錯誤した日々を思い出しますね。特にこんな空の日は。

 写真は春に桜の季節写真を撮りに来た琵琶湖北岸の海津大崎あたりの写真でしょうか(たくさん撮りすぎてどの写真がどのあたりなのかよくわからなくなってしまったので^^;)。いや、さすが雨上がり。文句なしの青空です。
                  (湖北、奥琵琶パークウェイ途中道から)

 春に来た時には通行規制があった奥琵琶パークウェイですが、まだ工事は終わってないようです。西から東へ抜けるのは問題ないようですが、東から西へはまだ通行禁止。……結構な期間工事をしているように思うのですがなかなか終わらないものですね。上の写真は奥琵琶パークウェイの途中の道から琵琶湖を見下ろしたもの。琵琶湖と空の青がきれいに分かれていい感じです。ちなみに、染めるのが難しいな、と思うのは琵琶湖の深い青色ではなくて、空を見上げた時の透明な青のほう。これ、染める難度が全然違ったりします。

             (奥琵琶パークウェイ途中から琵琶湖を見下ろして)


            (奥琵琶パークウェイから琵琶湖東岸を見下ろして)

 通行規制があったせいか連休なのに奥琵琶パークウェイはガラガラ。展望台も人が少なくて広々。これで商売になるのかと首をひねりながら売店の自販機で缶コーヒーを一口。そろそろホットがほしいところですね、山の上は特に。

 奥琵琶パークウェイには二つ展望台があるのですが、どちらも琵琶湖を見回すことができます。琵琶湖東岸まですっきりと。夜明け前にここにたどり着けたなら日の出がきれいだと思います。奥琵琶の道を東へ向かえば古戦場の賤ヶ岳、余呉湖など。余呉湖は琵琶湖北東にある小さな湖で、非常にいいところ。そっちへ行ってもよかったのですがそろそろ引き返さないと京都に帰れなさそうだったので今日はここまでに。

                   (琵琶湖面に建つ白髭神社の鳥居)
 次はもう少し紹介しやすいところに行こう。ブログを書きながら強くそう思いました。さすがに全部琵琶湖の写真ばかりじゃ間が持たない^^;。
 長文読んでいただきありがとうございます。
 また次のブログでお会いしましょう。失礼しました。
 Art Fiber Endo 商品企画室

2010年9月23日木曜日

中秋の名月

 ブログをご覧の皆さま、お久しぶりです(←もはや取り繕わない。

 あんまり月がきれいだったので思わず御所まで月見に行ってきました。
 

 ……写真でみると、なんか月が光りすぎていてうまく撮れてませんね……。オートではなくマニュアルで撮るべきでしたorz。おそらく皆さまのご自宅からでも今日の月は綺麗に見えていると思うのでそちらをご覧くださいませ。
 子供のころ、天体望遠鏡で月を追いかけていたことを思い出しました。
 私が持っていたのは口径の小さなものだったので、望遠鏡にせっかく月をとらえても拡大すると少し像がぼやけて見えていたのを覚えています。双眼鏡で見たほうが早いのではないかと子供心に思ったものです(ぉぃ。
 いつの間にか望遠鏡を覗くこともなくなって、天体観測からは遠ざかってしまったのですが、それでも書店で星の本を見つけると開いてみたり、衝動買いをしてみたり。NASAやJAXAから星の写真や情報をネット経由で簡単に見ることができるようになったのですが、やっぱり本はいいものです。
 最近のヒットは「太陽系大地図(小学館)」。
 太陽系の主要な惑星の衛星写真(地名つき)やテティス(直径1000kmほどの大きさの土星の惑星)やウンブリエル(天王星の衛星、なぜか衛星の地名の由来はほとんどが世界各国に伝わる悪霊の名前からとられている、ちょっとあんまりな扱いの衛星)の表面写真など、とにかくマイナーな衛星も取りこぼさない、いまいち誰を購買層に考えているのかよくわからない傑作です。私は買ってしまいましたけどね六千円。
 ……orz。
  知的好奇心を満たすことは心をより豊かにしてくれるのだと、きっと誰かが言っていたはずです。
 もしご興味のある方は本屋へ。
 「小学校のときに家にあった図鑑やわー」という感じの本ですのでノスタルジーを感じさせてくれること間違いありません(たぶんこれで伝わるはず)。
 
 それにしても今日の月は本当にきれいでした。
 今度は本格的な機材をそろえて星を追ってみるのもいいかもしれない、とか思ってしまいそうですね。

 今は雲に隠れた月を惜しみつつ。
 今日はこの辺りで。
 失礼いたしました。

Art Fiber Endo 商品企画室

2010年8月30日月曜日

夏を振り返って ~岩屋山志明院編~

ブログをご覧のみなさま、こんにちはっ。

 八月も残すところあと二日。あまりにも暑い夏でしたが、過ぎてしまえばあっという間だったかもしれません。ここからはきっと少しは過ごしやすくなってくれるはず。そう信じてやまないA.F.E商品企画室からお届けします。……まぁ、たぶん十月くらいまでは暑いんでしょうけどね、実際……(←すでに達観の境地)。
 皆さま、今年の夏は充実したものだったでしょうか?

 A.F.E商品企画室としては例年以上に実り多い夏だったような気がします。その成果は九月の更新で。全部の商品をどかっと一度に掲載できるのが一番いいのですが、染めの空いた時間を見計らっての更新作業ですので例によって小出しの掲載になってしまうと思います……。気長にお待ちいただければ幸いです。

 さて、先日の日曜日、今年の夏に撮りためていた写真を整理していると、「……五山以外にも結構写真撮ってたんだなぁ……」としみじみ。その中から是非紹介したいものをいくつかピックアップしてお届けしたいと思いますー。
 では最初の一つ。岩屋山志明院。いってみましょう。
 七月三十日、その日も当たり前のように京都は暑い。
 だからふらふらと北山へ私が向かうことも何もおかしいことはなかったのですが(ぉぃ、その日は鞍馬、貴船ルートから離れ、雲ヶ畑方面へと足を延ばすことにしました。京都の北山といえば貴船、鞍馬が有名ですし、その認識であっていると思うのですが、川床が開かれるこの季節の休日、貴船・鞍馬方面は下手をすると車で身動きができなくなるという状況になることもしばしば。
 暑い中、渋滞の中に巻き込まれるのは正直勘弁してほしかったので、雲ヶ畑。貴船と同じく川のそばを走れるので風が気持ちいいんですよね。雨上がりは特に。
 とりあえずの目的地は志明院でいいかな。
 目指すのは志明院、鴨の流れの源流へ。という風に走り始めました。
                       (京都北山 雲ヶ畑近辺)
 たぶん、京都に住んでいる人でも行ったことはおろか、おそらく聞いたこともない、という方が多いと思います。この岩屋山志明院。むしろ京都に住んでいる人よりも、司馬遼太郎先生の著作を読んでおられる方のほうが、この寺院を知っておられる方がいらっしゃるのではないでしょうか。「街道をゆく」やエッセイ集で何度か志明院について記述されていたように思います。
 志明院についてはいろいろな話が実際あるのですが、私個人としては水がきれいで冷たくて、紅葉がきれいで、本当に静か。考え事をするときや、ただボーっとするときに非常にいい、お気に入りの場所の一つです。北山の片隅にあり、行き止まりの道の一番奥にあることもあって、あまり交通の便が良いとはお世辞にも言えないのですけれどね。
 
                       (雲ヶ畑地区 分社 厳島神社)
 雲ヶ畑地区は北山の山間にある集落でこの季節、本当に緑鮮やか。
 秋には紅葉も美しく、かなり良い道だと思うのですが、貴船や鞍馬が近くにあるために、どうしても影が薄くなってしまうんでしょうね。雲ヶ畑にもいくつか神社やお寺があり、どれもなかなかよく手入れされているのですがもうひとつ決め手に欠けているようです。
 
 この日は前日に雨が降っていたこともあり、山の中も涼しくて走りよかったのですがそれもお昼まで。
昼近くになると日差しですっかり空気が乾いてしまい、うだるような暑さになります。山道を走り始めのころには道の横に流れる川でバーベキューをしたりキャンプをしたり、水遊びをされてたりと多くの家族連れや学生がおられたのですが、山深くなり川の源流に近付くに従って人も絶えていきます。鴨川の源流は静謐としていて、ここで読書したらはかどるだろうな、と思えるほどのいいところ。
 志明院まであと少し、全速力で向かいますー。

                            (岩屋山志明院 楼門にて)
 と、いうところで志明院に到着しました。
 先に書いておかなければなりません。この志明院は拝観料300円で一般の方にも開放されているのですが、守らなければならない決まりごとがいくつかあります。
 まず、楼門の内側での写真撮影は禁止。境内は写真に撮ることができません。だから、このブログに掲載できる志明院の写真も上の一枚だけです。
 もうひとつ大事なことは、境内のなかの綱がはられた道(けもの道といったほうがいいかもしれませんが)の向こうには決して立ち行ってはならないということ。
 この志明院の境内の谷には修験道の行場があります。当然ですが、私たち一般の人は立ち入り禁止となります。迂闊に入り込んで道に迷ったら大変なことになると思いますので、この2点は必ず守ってください、ということを、私は初めてこの志明院に来た時に住職か神職か、いずれにしてもそのような方に念を押されました。
 最初は冗談だろう、と思っていたのですが、山門の格子に古びたわらじが数珠のようにいくつも結び結わいつけられていたのを見て、非常に驚いた記憶があります。こんな近くにこんな世界があるのかと。
 とはいうものの、普通にお参りする分には普通のお寺なのであまりお気になさらずに。
 お寺の方も気さくなよい方ですし。
 山門前でお寺の方に一言、二言ご挨拶。
 「えーっ、自転車で来られたん? どこから?」
 「市内からです」
 「すごい汗やし、滝で汗流していったら?」
 「……では遠慮なく(なんだこの会話は^^;)」
 手を洗い、口をすすいだのち、楼門をくぐり境内へと入ったのでした。
 
 門をくぐると長い階段がまっすぐに続きます。階段の右手側には鐘つきの小さなお堂があり、お地蔵さまが。頭上には木々の枝。あんなに暑かった日差しも届かず、むしろ涼しいくらいです。左手は山と川。階段を登りきると立派なお堂が建っています。 お堂の左手にまた道があり、荒い石と土の階段。そしてその左手には小さな広場。……おばあさんが言ってた滝ってこれのことでしょうか。綱の向こうに滝が見えた、という話を聞いたことがあるのですが、そこは私はいけませんし。
 広場のこの滝。これは滝、というよりも打たせ湯ですね。とはいえ、バチバチと高いところから落ちてくる水は結構痛いものですが。水が落ちてくるところには祠が一つ。飛竜権現を祀っておられるよう。
 ……というかこの場所、演目「鳴滝」の鳴神上人が龍神を封じたとされる、まさにその場所なんじゃないんですかこれ。おばあさん、そんな由緒ある滝で気軽に汗を流していったらとか、どんだけ気さくなんですか^^; さすがにこれは無理なので、そのまま階段を登ってゆきます。
 
 この志明院にお参りする個所は主に二か所あります。
 ひとつは切り立った崖の中腹にある洞窟の中に建てられたお堂。
 もうひとつは洞窟の中に鎮座された数体のお地蔵さま。
 もちろん、境内にある仏像や不動明王像は有名な方の作品(運慶かその縁者の作)なので、それも見どころの一つと言えるのでしょうが、上の二つは周囲の雰囲気といい、是非一度見ていただきたいと思います。
 特にお堂。
 崖の中腹、八メートルくらいのところにぽっかりと空いた洞窟にすっぽり収まるようにお堂がたてられているのですが、そこからの眺めがまた綺麗。紅葉の時は特に。
 本当に写真でお見せできないのが残念でなりません。
 もう一つの洞窟のほうも――そもそも、京都市内にこんな大きな洞窟があるということそのものが大変珍しいのですが――寂びた雰囲気のある非常に趣深いところです。
 境内は変わった形の岩や石などもあって、京都の他の神社仏閣とは様相がまるで異なります。京都の寺社といえば、きれいな庭を思い浮かべてしまうものですが、この志明院は別物。
 全く世間的には有名ではありませんが、是非一度訪れていただきたい寺社のひとつですね。
 今年の秋、紅葉の季節にもう一度来ようと思います。……本当に写真を撮れないのが残念^^;
 ちょっと最後は駆け足になってしまいましたが、今日はここまでにしたいと思います。
 お読みいただきありがとうございました。
 次のブログでお会いしましょう。失礼しました。
 Art Fiber Endo 商品企画室
 

2010年8月17日火曜日

五山送り火にて

ブログをご覧の皆さま、こんばんは。
 暦の上では立秋も過ぎ、一応この暑さを残暑と呼べる時期になったようです。……残暑。7月からさらに暑くなっても残暑。そろそろ言葉を現実に近づけるべきなんじゃないでしょうか。続暑とか。
 今日も空調と扇風機に挟まれないと作業できないA.F.E商品企画室からお届けします。 
 関東のほうも最高気温を日々更新し続けているようですが、京都も暑い日が続いております。今週は一週間、毎日36℃を超えるそうです。もはや暑すぎて声も出ません(ぇ。最近は熱中症で倒れられる方も多くいらっしゃるそうで。皆さまも暑い日は水分と塩分の補給をお忘れなきよう……。
 さて。
 皆さま、今年のお盆はどこかに遊びに行かれたでしょうか? 私も連休が始まる前は出かける気満々だったのですが、あまりの暑さで「……まぁ、今年はいいかな……」と挫け、結局出かけたのは二日だけ。あとは空調の利いた部屋でのんびりと、たまりにたまった小説を消化する日々を過ごしました(推理小説とか気に入った作家の新刊が出たら買うのですが、一気に読んでしまわないと気が済まない性格ですので、普段は読めません。そのため小説のストックは溜まる一方で^^;)。たまにはこういう休日もいいものです。

 お盆休み最終日は五山送り火。
 五山送り火は大文字焼きの呼び名があるように大の字が有名なのですが、わたしが見に行ったのは「鳥居」。ここ数年、私が見に行っているのはすべて鳥居ですね。では、皆さま、写真を交えて送り火をお楽しみくださいませ。

                     (広沢の池、東岸から鳥居を)

 市内中央から見える右、左大文字や船形と違い、嵐山近くで燃える鳥居の火は交通の便が少し悪いこと、それと鳥居の火を見るのなら他の火を見ることはまずできないことから、比較的見に来られる方は少ないかもしれません(右、左、船形は山が比較的高く、近い距離にあるため、たとえば右大文字を見に行ったあと、船形を見に行くこともできるのですが、鳥居は他の火から離れすぎているため、他の火を見ることはあきらめなけらばなりません。そのため送り火を見に来られる観光客の皆さまは右、船形、左大文字を見るために市内中央に集中する傾向が見られます)。
 上の写真は広沢の池、東岸から鳥居の方向を撮ったもの。画面中央の山から煙が出ていますが、夜に備えて種火を燃やしている最中のようです。
 ちなみに私がこの広沢の池に来たのはPM6:30。火がつく二時間前。さすがにこの時間なら写真撮れる場所、選び放題でしょうと楽観していたのですが。
 ……一人、ツワモノがいらっしゃる……。
 Nicon、D3Sのフル装備を三脚に備え付け、すでに鳥居の方角にスタンバイ。おそらくはサブとして使われのでしょう、首からはズームレンズを装着した一眼。さらに地面に置かれた鞄には別のレンズが見えます。三脚の後ろに簡易椅子を置き、狙撃兵かと突っ込みが入るのを待っていらっしゃるかのような面持ち。さらに問題なのは、私が目星をつけていた、まさにその場所にカメラを据え付けておられたわけで。
 ……負けた。すべてにおいて今年は負けてしまいましたよ……。
 これはもうしょうがない。ここまで気合を入れて写真を撮りに来られたのだから、清々しく場所をお譲りしましょう。私の場所じゃないけれど。私の場所じゃあないけれど(←シツコイ。近くにお住まいの方たちでしょうか、池のすぐ近くまで降りてビニールシートを広げられる方も。それでもまだ火がつくのは先とあって、人の数はまだまばら。今の間に何か飲み物でも買っておこうかなと、五分ほどその場所を離れて戻ってきたところ。
 ……別の狙撃兵の方がさっき私がいたところにカメラを据え付けていらっしゃるのですが(ぇ。
 これはあれですか。
 周りを歩いている人、実はカメラの設置場所を探してうろうろしている人たちばかりですかっ。すごすごとまた場所を変えます……。これは迂闊に離れられない……。
 火がともるまであと二時間弱。ここからは不動の覚悟で仁王立ち。団らんとした雰囲気で火がともるのを待つ家族連れの方々とは明らかに違う、絶対に楽しみに来てるんじゃないだろう、この人たちと思わせるような雰囲気を撮影組は醸し出していたのではないかと思います。……つ、疲れるorz。
                    (夕暮れ、鳥居中央に種火)
 そうこうするうちに日は少しずつ沈み、鳥居中央の種火が遠目に見えるようになりました。
 中央の種火のほかに、もう何箇所か種火をつくり、そこから周囲へと火を回すことで大の字や鳥居の形にしていきます。火の回りは早く、一度回れば5分かかりません。左大文字などは見る場所から比較的近くにあることもあって、松明を持って走る人の影を見て取ることができるのですが、鳥居はちょっと遠いですね……。双眼鏡とかをもってくればよかったかな、と少し後悔。
 種火がついたからすぐに火が回る、というわけではなく、ここからが長いのですが、第一段階は終了です。
                   (黄昏、鳥居の数か所に種火立つ)
 中央の種火のほかに数か所、新しく種火がたちます。たぶん、これでいつでも火を回せる状態になっていると思うのですが……。時間まで待機しているのでしょうね。PM8:20くらいまではここから動きはありません。さて、ここまでは鳥居にばかりカメラを向けていましたが、広沢の池へと向けましょう。池は今、こんな感じです。
                   (黄昏過ぎた広沢の池と鳥居)
 ブログには載せていませんでしたが、池の北岸から灯明が流され、風に流されるまま南岸へと広がります。写真右上、ぽつぽつと小さな光がともっているのが鳥居の種火、あとの光は灯明です。灯明の広がり方は風任せなので、密度の高いところ、低いところがでてきます。流し始めの北岸は光の帯ができたよう。風に散らされてやがて鳥居の下まで流れ着きます。
 ……思ったよりも今日は風が強いですね……。日中”そよ”とも吹かないくせにっ。さも「私は今すごく仕事をしています」とばかりに吹いています。鳥居の火がともる前に、灯明が池中央を超えている。これはすごくまずい!
 このっ! 風っ! 馬鹿っ! (←撮影組、心からの叫び)

                                  (鳥居燃ゆ)
 などという、こちらの願望はつゆ知らず、風も止まず。
 ……灯明、ほとんど南岸と北岸に分かれて流れ着いちゃいましたよorz。
 そんな中でようやく鳥居に火が。
 火が燃え始めてから鳥居を見に来る人の数はぐっと増えたようです。
 本当は灯明の日に浮かぶ鳥居を撮りたかったのですが……残念ながら今年もダメだったようです。
 
                         (五山送り火、鳥居)
 
 上の写真は火をつけて間もなくのもの。ここから時間が経つにつれ火はさらに鮮やかになり、そしてやがて消えていきます。もちろん火の勢いが一番強いときが一番の見どころだと思います。その一番の綺麗なときは是非、皆さま自身で。いつか京都に来られた時に是非見ていただきたいな、そう思います。デジカメの写真と実際に見た印象は全然違ってしまうんですよね……。私の腕が悪いせいも多々あるとは思いますし。
 五山送り火を見るベストな場所ですが(あくまで個人的な私見ですが)、
 右大文字 ……御所の中、中立売門から入って東へ少しのところ。
 船形    ……鴨川沿い、北山橋以北
 左大文字 ……千本北山周辺の車道
 鳥居    ……広沢の池、東岸
 
 妙、法はあまり何度も行ったことがないのでなんとも言えません……。
 もし来年の五山送り火に京都に来られることがありましたら、是非ご覧いただきたいと思います。
 というところで今日はここまでに。
 お付き合いいただきありがとうございました。
 次のブログでお会いしましょう。失礼しました。
Art Fiber Endo  商品企画室
 

2010年7月27日火曜日

祇園祭から連休まで

ブログをご覧の皆さま、こんばんは。

 久しぶりのブログ更新になります。日本中、まさに灼熱の夏といった感じですが皆様いかがお過ごしでしょうか。京都は日中36℃を超えているようです。アホか、と一言太陽に言いたい。叫びたい。そんな商品企画室からお届けします。さて、祇園祭から連休までを話を端折りながら進めたいと思います。

 さて、10日ほど前の祇園祭。祇園祭前夜祭である宵々々山から凄まじい雨、雨、雨で浴衣を着ている人がかわいそうに思えてくるほどひどいものだったのですが、そんな雨も宵山の夕方からはあがり、例年通りの賑わいのうちに巡行を迎えることができたそうです。私が出歩けたのは雨凄まじい宵々山だったのですが、まぁ、こういう祇園祭もありです。たまになら。あくまでたまになら。来年は月明かりの下での祇園祭、期待します。

 続く連休。  日本海を自転車で走ろう、ということで日本海へ。京都縦貫道、免許取った時以来ですねここ走るの。丹波からは下の道を走って天橋立を目指しますー。さて、天橋立。日本三景のひとつとして有名だと思うのですが、車で来ることはあまりお勧めできません。連休とかはまず間違いなく渋滞になっていると思います。近場に駐車場も多くなかったようにすし。さらに厄介なことに、車が通る車道からは天橋立は見えません。車道から海のほう……つまり、天橋立が見えるほう……にはホテルや旅館や住宅とかが建っていて、完全に視界を遮断しています。なので、天橋立を楽しむには歩くか自転車でゆっくり走るかしかないのではないでしょうか。あとは山の上から見下ろすくらいでしょうかねー。天橋立をご覧になった後は経ヶ岬あたりの海岸でのんびりされることをお勧めしたいです。

 さてさて、宮津から車を降りて自転車で西へ。鳥取砂丘を目指します。  このときの私は暑さで頭がおかしくなっていました。本気で鳥取砂丘までたどり着けると思ってたんですよ、4時間で。(ちなみに宮津から鳥取砂丘まで約280kmくらいらしいです。時速70kmで走るならたどり着けますが、これができるなら日本海で走ってないでツール・ド・フランスで走っています^^;)。
 とはいえ、走りだしはすごく快調。連休前までは雨ばかりだったこともあり、久しぶりのサイクリング。ぐいぐいペースは上がります。坂を上がり、山を越え、次の山の向こうに水平線が望めます。思った以上に、水平線って高い位置にあるんだなー、と坂道を一息に。山をうねるアスファルトの道には走る車もなく、私だけ。耳に届くのは風を切る音と蝉の音。まだ波のうねりは聞こえません。遠く青い海を横目に、坂道を滑り降りて行きました。  そのまま海岸に近い道をゆくつもりだったのですが、「城崎まで5km」という看板を目にしたので、はたと足を止めます。城崎といえば温泉地として有名(このあたりは温泉が豊富で、この先の香住町や、温泉町でも日帰りで楽しめる温泉がいくつかあります)。一回、行ってみたいと思っていた温泉地です。どうしよう。ちょっと覗いていこうかな。城崎は宿ごとに浴衣を貸し出しているという話を聞いたことがあり、なかなか情緒ある観光地になっているという話もちらほら。んー、気になるところです。
 とりあえず進路を海岸線から城崎方面へと改めて、走ること7,8分。分かれ道に出くわしました。  城崎はどっち? と周りをみても看板がありません。人っ子一人おられません。しょうがない。たどり着けなかったら縁がなかったということ、と割り切っていっぽうの道へ進みます。そして走ること三十分。次に出会った看板の表示は「竹田」と「香住」。城崎には縁がなかったな、と苦笑して進路をまた海辺へと戻したのでした。
 山陰の海岸線はなだらかなものではなく、山あり谷あり。視界が開けているぶん、登らなければならない山が非常によく見えます。正直、もっとなだらかな海岸線を期待していたのですが。いくら海が近いらといって、崖の下に海があるというのはあまり面白いものではありません。それでも近くに海水浴場があるのでしょうか、ちらほらと道を歩く人も。車の数も徐々に増えてきました。これはまずい。
 坂道はまだまだ続く。車を気にしながらとろとろと走ります。夏の日差しは容赦することが全くありません。数時間走って手持ちの水も尽き、自販機に出会わずに補給もできない。遠くの浜を見下ろせば、海水浴場では皆さんのんびりスイミング。超涼しそう。 これは駄目だ(ぇ。精神的にも。

 結局、鳥取砂丘にたどり着くことはなく別行動をしていた回収班を呼び、次の機会にすることにしたのでした。  さっきから文章ばっかりで写真がないのはなぜ?  と、思われた皆さま。鋭い。
 せっかく日本海にまで行ったというのにカメラ持ってくるの忘れた阿呆がいたのですよ、私のことですが。  ということで味気ないブログになってしまいましたが、今日はここまでに。

 とりとめのなさすぎる文章になってしまいました……。  次のブログでお会いしましょう。  失礼しました。
 Art Fiber Endo 商品企画室/

2010年7月12日月曜日

OIDFA 世界レース大会に行ってきましたー

ブログをご覧の皆さま、こんにちは。

 じめじめとした天気が続いております。外を出歩く気にあまりならない季節ですが、皆様どうお過ごしでしょうか。商品企画室からお届けします。

 先日の日曜日、OIDFA世界レース大会に行ってきましたー。比較的近かったのと、アンティークレースって実は私はあまり見たことがなかったので良い機会だと思いまして。会場は神戸。……帰りに中華街でごはん食べようと固く心に誓いつつ、電車に乗り込みます。

 ……というわけで会場に到着しました。会場の神戸ファッション美術館は、海を埋め立てて造られた六甲アイランドにあります。なので潮風の香りがします。風がとても強いです。私の傘をぶっ壊すほどに(ぇ。幸い、駅から会場までの距離はそれほどでもなかったので、あまりぬれることなく会場に到着しました。
 さて、会場。
 予想してはいたのですが、会場はすべて撮影禁止。制服姿の警備の方もいらっしゃるようで、かなり厳重な警備です。アンティークなレースは非常に高価なものらしいので、当然のことなのかもしれません。……ブログに写真、掲載したかったのですが……。このレースの良さを文章で表現するなんて私のつたない表現力では無理ですよ本当に^^;。

 そうも言ってられないので、実際に見たアンティークレースの感想を少し。
 ……予想以上にいいものです。アンティークレースをコレクションする人もいらっしゃるという話を聞いたことがあるのですが、なるほど、絵画や陶器のようにコレクションの対象になる工芸品です。
 遠藤染工場では商社経由でアパレル関係のレースの染色を受けていますので、一級のブランドに使用されるレースを目にする機会があります。だから私もレースを見る目は普通の人よりも肥えていると思っていたのですが、まだまだだったようです。この会場にあるようなレース、見たことありません。会場に展示されているレースは17,18世紀のものが中心。編まれて200年以上前に作られたとはとても思えないほど、華奢で繊細。模様もオリジナリティが高い。というか、こっちがすべての原本ですね……。すべて手で作られているため、模様の自由度が非常に高く、おそらく機械化された現在ではこれらのアンティークレースの模様を再現するのは難しいと思います。というか、たぶん無理。手仕事のすごさをまざまざと見せつけてくれるレースでした。
 さて、想像以上の眼福に預かったのですが、不満が一つ。
 ……展示されているアンティークレースの数、少なくないですか……?
 美術館全体で展示されていると思っていたのですが、純正のアンティークレースは一部屋だけというのはちょっと……。もちろん、ヨーロッパ各国から出展されているブースにはレースや作品などが展示されているので、ボリュームが少ないというわけではないのですが(これらブースは別の階層にあったので、探すのが少し面倒でした)、説明書きの中に、「数万点の所蔵の中から」という一文があったのでなおのこと。本物のアンティークレース、もっと見せてほしかったです。
 ないものはしょうがないので、同時開催されていました「世界の衣装たち」という特別展示を見てきました。タイトルの通り、世界の民族衣装をマネキンに着せて多数展示されているものなのですが、なかなか見ごたえがあるものでしたね。アジア、アフリカ、中東、南アメリカ、ヨーロッパ。さまざまな衣装が展示されています。こちらは10月5日まで展示されているそうです。和装でご来場の方はなぜか無料で会場に入れるようなので、もしご都合が合えば是非。展示の目玉はナポレオンの戴冠式の時に来ていた衣装をヨーロッパの工房が再現したレプリカ。レプリカとはいっても材料や仕立てを吟味したもの。重さ20kgになるそうです。豪奢な鎧ですね、もはやこれ。

 というような感じで、家路についたのでした。

 ……とりとめのない内容になってしまいました……。
 会場内の写真撮影ができなかったのがすべての原因ということで。

 今日はここまでにしたいと思います。
 それでは皆様、次のブログでお会いしましょう。
 読んでいただき、ありがとうございました。

Art Fiber Endo 商品企画室/
 

2010年6月24日木曜日

新商品のご案内 「タッセルキット」

ブログをご覧の皆さま、こんばんは。

 久しぶりの更新となります。六月の下旬。工房の前のアジサイも花開きました。今年はかなり見事に咲いてくれたので(肥料の効果?)、写真に撮ってブログに載せようかと思ったのですが、やめときます。あまりに内輪すぎるネタなので(苦笑。
 天気が良ければ今度の日曜日に三千院あたりをふらふらしようと思っています。三千院。秋は紅葉で非常に有名ですが、実はこの季節も結構お勧めなところです。特にアジサイが。朝早くに来られるのなら、近くで開かれる朝市をのぞかれるのもいいでしょう。朝市開始15分くらいで商品がなくなってしまうほどの激戦区になりますが。……いぁ、このあたりの農家の方は商売っ気がないのでしょうか……。明らかに需要と供給の関係が成り立っていない気がするのは私だけでしょうか。……まぁ、昼過ぎても商品がうずたかく積み上げられている朝市、というのも絵的にどうかな、とは思いますが。増産を希望します。個人的には枝豆希望。果てしなく希望。うずたかく積み上げられるくらいの枝豆を朝市に。お願いします、農家の方。

 閑話休題。
 最近、HPで新しく掲載した、あるいは掲載中の商品について全くコメントしていなかったので、いくつか商品のご紹介をしたいと思います。では、さくさくと。
「タッセルキット」
 タッセルのキットです。(完)
 
 ……背中からうそ寒いプレッシャーを感じますので、真面目に書こうと思います。改めてもう一度。

「タッセルキット」
 今年の大阪キルトウィークに持って行ったA.F.Eのキット商品の一つです。大阪に持って行ったものと説明内容を少し変えていますが、木玉を使ったタッセルを初めて(ここ重要)作られる方にはお勧めできるものだと思います。逆にこれまでいくつもご自身でタッセルを作られた経験を持つ上級者の方にはお勧めしません。ご自身で糸や木玉を楽しみながら選んで作られるほうが絶対にいいですから。
 私は自分でタッセルを作ったことはなかったのですが、その知識のない私でも説明書を読みながら無事に完成させることができました。(説明書がなかったら初見で作れと言われても無理ですが)。というか、初心者の私でもわかるように説明書が作られたと言ったほうがいいかもしれません。説明書原案をA.F.E内で作成中、「これわからない」、「意味不明」、「絵が下手、写真にして」、「もう一回書き直し」、など、さまざまな注文が付けられました(主に私に)。
 試行錯誤しただけあって、わかりやすいものになっているのではないかな、と思います。
 タッセルってどんなの? という方に手に取っていただきたいですね。そしてできることなら、これをとっかかりに、ご自身オリジナルのタッセル作りをされる方が増えてくれたら。そう願います。

 以上、タッセルキットのご紹介でした。
 そのうちHPで木玉とかも掲載されると思うのですが、それはまた後日ということで。

 今日は短いですがここまでにしたいと思います。
 お読みいただきありがとうございました。それでは次のブログでお会いしましょう。

 失礼しました。

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