2008年6月30日月曜日

新商品のご案内「Mini Tassel」、「横まきコード」

ブログをご覧の皆さま、こんにちはっ。商品企画室からのお知らせです。
前回に更新した日付が恐ろしいことになっております。 がんばります><;。

 本日新商品として「Mini Tassel」の販売を開始いたしました。麻刺繍糸の色番号と色目は同じなので、色見本のほうを参考にしていただければ幸いです。ご案内が遅れましたが「横巻コード」も是非。アパレルのほうにも使っていただいていたものですので、使い勝手はいいものだと思います。

 現在、複数の企画が同時に進行しております。
 次の新商品は、織糸か、新しい刺繍糸か、生地か、紐か、アパレル用素材か、それともまだタッセルが続くのか、まったく気が変わってしまって別なものになるのか、現場での進行を胃が痛くなる思いでみている私にもわかりませんが(おい…)、来月にまた何か新しいものをご紹介させていただけると思います。そのときはご覧いただければ本当に幸いです。

 企画室からのお知らせでした。
 それでは、次のブログで…。

Art Fiber Endo 商品企画室 /遠藤染工場 Colour Lab

2008年6月4日水曜日

染料のお話(1)

ブログをご覧の皆さん、こんばんはっ。

 今回もColour Labからお届けします。
 A.F.E商品企画室の広報にColour Labがつづけて出てくるのも「なんだかなぁ」と思いますが、企画室のほうが新商品掲載にむけて少しバタバタしているみたいなので、今日は染めのほうのお話を少し。
A.F.Eに来られるお客様の中にはかなり熱心に自分で染めておられる方もおられて、こちらのほうが「そんなんやったことないわぁ……」ということも時としてあるのですが、ここでは「これから染めをしたいわぁ」という方にむけてお話させていただきたいと思います。ですので、知ってる方にはちょっと退屈なお話になるかもしれませんが、どうかご容赦を。あ、以下の話は化学染料をメインにお話ししたいと思います。草木染めに使う天然染料は一般に使われている手芸材料などにはほとんど使われていないのが現状なので…。

 では染料の話。
 先に書いた「天然染料」とは反対「化学染料」がこの世界に生まれて実はまだたった150年程度だったりします。1856年、イギリスのウィリアム=ヘンリー=パーソンという人が、紫色の染料「モーブ」を発明したのがその始まり。以降、多くの人が染料の研究を行い、たくさんの色はもちろんのこと、多種多様な染料が生まれました。
 ①直接染料、②酸性染料、③分散染料、④塩基性染料、⑤反応染料などが現在主に使われている染料です(ほかにもいろいろありますし、厳密には酸性染料などはさらに細分化できるのですがここでは割愛します)。

 ①、②、③の染料はよくご存じな方もおられるかもしれません。量販店などで売っている染料は、この三種類の染料の混合品が多いと思います。
 「なぜ違った染料を混ぜるのか」と、疑問に思われる方もいるかもしれません。その理由は「すべての素材を染めることができる染料は存在しない」からです。

 どういうことなのかというと、染料と素材(綿、レーヨン、麻、ナイロン、アクリル、ポリエステルなど)には相性というものが必ず存在します。
 例えば、酸性染料はナイロンや絹、羊毛を染めることができますが、綿や麻、ポリエステルなどは染めることができません。分散染料もナイロンを染めることができますが、綿や麻は染まりません。ただし、条件が整えばポリエステルを染めることができます。最後に直接染料ですが、これは綿などを染めるのによく使われます。
 要するに、この三つの染料を混ぜておけば、素材がアクリル、ポリエステルなどの一部の素材を除いて、染めることができるという、お手軽な染料になるというからくりです。
 まれに「なんでも染まります」というふうに記述されている商品もあるかもしれませんが、それは染料ではなく「顔料」なのでここでは含めないものとします。

 ただ、混ぜ合わせても染料の基本的な性質は変わりませんので、たとえば綿を染めている時、反応してくれる染料は直接染料のみで、酸性染料、分散染料は布に全く染まらず、最終的には残液となって捨てられることになります(三種類の染料が均等な割合で入っていた場合、実際に染めるのに使用されるのは三分の一にすぎない直接染料のみ)。

 ですので、当然ながら私たちが染めを行う際、素材によって染料を選ぶことになります。
 ナイロンを染める時は、酸性染料の中から染料を選びますし、綿を染める時は反応染料の中から染料を選ぶことになります。混ぜ物を使うよりずっと経済的ですしね^^;

 ということで、これから染めをしてみようとお考えのみなさん。染める前に素材の確認をすることは大事ですよー。素材にあった染料を使わないと、うまく染まりませんし、染めようとしているものが一種類の素材でできているなら、それにあった染料で染めた方が混合染料よりも安くつくことがありますから。

 そのあたりも気をつけて、染めてみてください^^

 長くなりましたが、今日はこのへんで。
 また次のブログでお会いしましょう。それでは……。

Art Fiber Endo 商品企画室 / 遠藤染工場 Colour Lab