2010年11月26日金曜日

京都紅葉だより 天龍寺

ブログをご覧の皆さま、こんばんは。

 皆さま、23日はどこかに行かれたでしょうか? 23日、京都は曇り、おまけに小雨がぱらつきそうな天気でちょっと出歩くのをためらうほどだったのですが、とりあえず、貴船、鞍馬、雲ヶ畑あたりの山間を回ってみました。山の紅葉はだいぶ落ちてしまっています。平地もイチョウなどは大きく葉を落とし、目立って残っているのは楓だけ。今度の土、日が紅葉を楽しめる最後の休日になりそうです。
 まだ紅葉がきれいだと思われるのは嵐山周辺、天龍寺。
 天龍寺とか、人でいっぱいで紅葉なんて見てられないじゃない、と思われた皆さま。
 大丈夫です。
 ほんの少し見る時間帯を変えるだけで、ものすごく紅葉を楽しめると思います。
 論より証拠。
 今朝、嵐山天龍寺の庭園の写真を撮ってまいりました。ご参考までに。

                      (嵐山周辺、桂川にそって)

 この紅葉の時期、とにかく京都の観光地は、人、人、人。周辺は車は動かないし、お店も並ばないとお昼御飯は食べられない。紅葉を見に来ているのか人を見に来ているのかわからなくなる、ということがよくあります。23日に貴船、鞍馬に行きましたが私はお昼、抜きです。人でいっぱいで。というか、外に椅子が用意されている店もあって、外でなら座って食べられるところもあったかもしれませんが、嫌です。寒いし。どんな我慢大会ですか。というわけで、用意してきた蓬餅としそ餅をもそもそと食べながら歩き回っておりました(これはお昼ご飯じゃない)。それはともかく。

 上の写真は嵐山周辺の桂川沿いです。時間はたぶん朝の7時くらい。お昼には人力車や人でいっぱいのこの道も、この時間ならご覧の通り。今年の春くらいに嵐山周辺についてのブログを書いていたと思うのですが、観光地周辺の渋滞や人混みを回避するには早起きするしかありません。長年京都で暮らしてきて、それ以外の方法を思いつかないです。

                       (天龍寺、庭園外の紅葉林)
 でも、あまり早く行動しても、お店も観光地も閉まってしまっているのでは、と思われると思います。その通り、大体の観光地はそうなのですが、この時期の天龍寺は、早朝参拝というものがありまして、朝の7時から庭園に入ることができます。あまりこのことを知っている人は少ないのか、この時間帯だと天龍寺境内にはほとんど人がいません。平日は特に。この紅葉の時期、早朝の天龍寺庭園は私が最も好きな場所の一つです。前置きはここまでにして紅葉の頃の天龍寺早朝。ご覧ください。


                    (天龍寺、方丈から遠く庭を望む)
 紅葉の名所として天龍寺は知られています。では、紅葉が一番綺麗に撮れるのはどこ? と、問われれば、私は曹源池手前に建つ、方丈の廊下から池と紅葉を撮影するのをお勧めしたいです(上の写真の建物が方丈。向こうの渡り廊下からがおそらくベストな位置です)。たぶん、パンフやテレビで天龍寺が紹介されるとき、大体その位置から撮っているものが含まれていると思いますので。昼までは人が多くて絶対にそんな写真は撮れませんが、朝なら大丈夫。ご覧の通り、ものすごく人は少ないです。
                       (天龍寺庭園曹源池、北岸から)
                  (天龍寺庭園、曹源池の東岸から)

 朝早くとあって、嵐山には霞がたっています。遠く霞んだ山の色は手前の紅葉の色を引き立たせています。そして水面には紅葉の木々が写って水中にも木が立っているよう。曹源池の東に方丈が立っているのですが、その方丈にそって簡易ベンチが並んでおり、ゆったりと庭を楽しめるようになっています。私が写真を撮っているときも、何人かの人がのんびりと庭を眺めておられました。

               
                       (天龍寺、曹源池北岸から)
 今日の京都は朝からほんとに雲ひとつないくらいのいい天気。こういう天気がもっと早くに来てほしかったのですが、今年はなかなか思い通りにはなりませんでした。方丈の影から朝日が抜け出ると、紅葉はより一層鮮やかに。4枚目の写真と同じ北岸から撮ったものですが、日の光がさすと、紅葉の色が澄んで透き通るように見えるのがわかります。本当にいい色。

 天龍寺庭園の見どころをもうひとつ。
 私見ですが天龍寺庭園の北門周辺もいいところではないかと思います。ここは竹林が迫っているところで、楓の紅と竹の黄緑色がコントラストになり、色鮮やかなんです。


                     (天龍寺庭園、北門周辺より)
 
 ……上の写真でも紅葉がきれいですがまだ我慢。もう少し陽が高くなるまで待っていると……


                      (天龍寺庭園 北門周辺)

↑という感じに(10分くらい待ちぼうけしましたが^^;)。

 日本庭園の様式として、楓は西に植えるのが良い、とされているのを聞いたことがあります。これは夕陽の太陽の光がより一層、紅葉を色鮮やかにする、ということに由来するそうなのですが、色の見方というのは上の写真のように光の入れ方で全然違って見えますね。これは別に紅葉だけに限った話ではありませんが、光が色を全く変えてしまうのはよくあることです。色と光は本当に切り離せない関係にあります。

 西洋でも中世、ステンドグラスの配置は太陽光の向きや角度を計算して置かれていたと聞きます。あるいは昔に生きる人々のほうが、現在に生きる私たちよりも色の性質について経験からの深い洞察があったのかもしれません(色を見る際、どの光源の下で見るのか、ということは本当に重要)。

 さて、本当なら庭園を一回りした後、方丈からもう少し庭を眺めていたいところですが、今日は平日。そろそろ戻らないと染め場が……ということで、後ろ髪を引かれる思いで天龍寺を後に。休日だったら、天龍寺から常寂光寺までの鉄板お勧めルートをたどりたいところでした……。常寂光寺もまた雰囲気のあるいいところです。ご興味のある方は是非。大体、嵐山にいたのは一時間くらいでしたから、ちょっとした朝の散歩くらいの感覚で紅葉を満喫できると思います。

 京都にお泊りの方は是非。天龍寺の早朝は本当に、一押しのお勧め場所です。

 それでは皆様、この週末は良い日でありますように。

 失礼いたしました。

Art Fiber Endo 商品企画室 / 遠藤染工場 Colour Lab

2010年11月22日月曜日

京都紅葉だより 東福寺

ブログをご覧の皆さま、こんにちは。
秋深くなってまいりました。皆さまの家の近くの紅葉はどうでしょうか?
先日、ようやく、ようやく京都も晴天に恵まれ、私も紅葉狩りに行ってまいりました。土曜日も天気が良かったので見に行きたかったのですが、ちょっと所用で都会のほうに行ってまいりましたので、昨日の日曜日が今年初の紅葉狩りとなります。いや、今年は雨とか曇りとかで晴天の下での紅葉は見れないものと諦めていたので一層、この週末は非常に気合が入っておりました。多少の人ごみでは絶対に引かない、という心意気で朝食をパクついていたのですが、早朝に嵐山、高雄方面の紅葉を見に行っていた家族が
「……今、嵐山は凄まじい……」
という、ものすごく不吉なことを言ってくれやがりましたので大きく場所を変えて東福寺へ(←根性無し)。ここも紅葉の名所として有名なのでご存じの方も多いと思います。この時期、東福寺から清水寺、疏水のほうの紅葉を楽しみに来られる方もいらっしゃるのではないでしょうか? 事前の下調べで疏水周辺の岡崎あたりの紅葉とかは少し葉が落ちてしまっているのを確認していたので、ここは東福寺に的を絞ろう。そんな感じで今年の紅葉狩りが始まったのでした。


                      (東福寺 臥雲橋から紅葉を望んで)
 ……はい。
 東福寺の西の壁沿いを歩いて行くと、屋根付の木造の橋がかかっています。この橋の名前は臥雲橋。東福寺境内にある紅葉の名所として知られている通天橋と並行して架かっている橋です。この橋から左手を望んだのが上の写真。紅葉の隙間から通天橋も見えますね。どうやら東福寺に来たのは大当たりだったようです。
 問題があるとすれば。
 臥雲橋の上、人ごみで身動きができない……。
 紅葉を写真に撮ろうと立ち止まる人が多いため、橋の一部は満員電車をほうふつとさせるような人の群れが。通行を規制している警備員の方々は「ワンショットでお願いします」と声を張り上げていらっしゃる。最初何のことかわかりませんでしたが、これ写真は一枚だけ、ということでしょうか。そんな声が行き交うほどに橋の上は盛況でした。
 さて、紅葉の名所として有名な東福寺ですが、何も見どころは紅葉だけではありません。国宝の三門や禅堂などの建物も実に堂々として見ごたえがあります。
 
                         (東福寺三門を見上げて)
 とはいうもののやはりこの季節、皆さんのお目当ては紅葉が主なのか、山門周辺や建物周辺はぐっと人が少なく。臥雲橋の人混みで少し気疲れしたので境内を少し散策します。

                       (東福寺境内 五社成就宮)
 境内をぐるりと歩きましたが東福寺、いいところだと思います。寂びたところもあってすごくいい。
 もう少し家に近かったら頻繁に行きたいところですね。境内に入るのは無料ですし(ただし、通天橋、方丈庭園に入るにはそれぞれ400円ずつお金がいるみたいですが。というか、なぜ別々にお金を取るんだ……)。まぁ、そんなこんなで境内も十分堪能しましたし、今日の目当ての通天橋に行くとしましょう。

                       (通天橋 左手の紅葉林)

 東福寺は渓谷を境内にもつ、変わった作りのお寺です。その渓谷沿いに紅葉が植わっており、臥雲橋、通天橋、そしてもう一つ偏月橋から望む紅葉は本当にきれいですね。通天橋がことのほか有名なのは、この橋が三つの橋の真ん中に位置しており、橋の右を見ても左を見ても紅葉が楽しめるからだと思います。しかし臥雲橋から撮った写真を見ていただいてもお分かりいただけるように、他の橋から見る紅葉も本当にきれいですよ? では、橋の上からしか紅葉を楽しめないのか、というと実はそうでもありません。境内の紅葉林に沿う形で道が整備されているので、別に橋を渡らなくても上の写真のように紅葉を楽しむことはできます。上の写真は通天橋を渡っている最中に撮った写真ですが、紅葉林の横を普通に観光に来られている方々が歩いていらっしゃるのを見て取ることができます。

 では、橋を歩く意味はないの? と言われますと、そうではありません。渓谷の上にかかる橋から眺める紅葉はやはり綺麗です。特に臥雲橋の上から見た通天橋、あるいは通天橋の上からみた臥雲橋は一見の価値ありだと思います。本当に是非一度見ていただきたい。

                     (通天橋から渓谷を見下ろして)

 普通、紅葉は見上げて楽しむものですが、橋の上では紅葉が足元に。場所によっては紅葉の壁を見ることができます。人が多くてあまり写真が撮れなかったのは残念でしたが、それを補って余りあるほど楽しめました。おそらく次の土、日曜日くらいまでは紅葉も散るのを待ってくれると思います。もし東福寺の紅葉に興味を持っていただけたなら是非、実際にご覧くださいませ。

 有料の方丈庭園も行ったことがあるのですが、こちらは枯山水が主となる庭です。有名な作庭家の方の作であり、十分に見ごたえのある良い庭なのですが石庭が主であるため紅葉を楽しむために来られる方は無理に入ることはないかもしれません。方丈庭園からも紅葉は見えますが、通天橋からも同じ紅葉は見えますし。ただ、通天橋よりも人の数がぐっと少なくなりますので、のんびりと渓谷の紅葉を楽しみたい、という方には通天橋よりもお勧めできそうです。通天橋は現在、満員電車さながらに渋滞しておりますので。

 京都紅葉だより、東福寺。

 ざっとこんなところでしょうか。京都は今日は雨。明日はまた晴れてくれるようなのでまた別なところに行こうかと思います。嵐山はもちろんのこと、秋の詩仙堂とかいい感じになっていそうです。明日が先日のように綺麗に晴れてくれるのを祈りつつ。

 それでは皆さま、次のブログでお会いしましょう。

 失礼しました。

Art Fiber Endo 商品企画室

 

2010年10月13日水曜日

途中から琵琶湖、余呉へ

ブログをご覧の皆さま、こんばんは。

 秋の連休は皆さま、どこかへ遊びに行かれたでしょうか? 連休初日は雨で出かけられなかったのですが、2日目は綺麗に晴れてくれましたので例によって私は自転車でフラフラと。雨上がりなこともあって空が透き通るほど澄んでいます。これは文句なしに琵琶湖かな、ということで東へ向かいました。

                     (琵琶湖北岸 海津大崎周辺)
 
 皆さまの好きな色はなんですか?
 青系の色が私の好きな色なのですが、この季節の空は特にいい色だと思います。明治時代、「天色」という色が流行色になったことがありました。その色も鮮やかな青なのですが、やはり自然の空の色ほど澄んだ色ではありません。実は明度、彩度ともに高い青色というのは染めるのが非常に難しい色で化学染料が発達した現在においても、青系の染料は黄や赤系の染料に比べて数が少なく、再現できる色の範囲も他の系統の色よりも少ないと言っていいでしょう。
 青を多く使用する緑、ターコイズ、紫、そして純粋な青は染色で再現できない色というのが結構あります。なんとか空の色を再現できないかと試行錯誤した日々を思い出しますね。特にこんな空の日は。

 写真は春に桜の季節写真を撮りに来た琵琶湖北岸の海津大崎あたりの写真でしょうか(たくさん撮りすぎてどの写真がどのあたりなのかよくわからなくなってしまったので^^;)。いや、さすが雨上がり。文句なしの青空です。
                  (湖北、奥琵琶パークウェイ途中道から)

 春に来た時には通行規制があった奥琵琶パークウェイですが、まだ工事は終わってないようです。西から東へ抜けるのは問題ないようですが、東から西へはまだ通行禁止。……結構な期間工事をしているように思うのですがなかなか終わらないものですね。上の写真は奥琵琶パークウェイの途中の道から琵琶湖を見下ろしたもの。琵琶湖と空の青がきれいに分かれていい感じです。ちなみに、染めるのが難しいな、と思うのは琵琶湖の深い青色ではなくて、空を見上げた時の透明な青のほう。これ、染める難度が全然違ったりします。

             (奥琵琶パークウェイ途中から琵琶湖を見下ろして)


            (奥琵琶パークウェイから琵琶湖東岸を見下ろして)

 通行規制があったせいか連休なのに奥琵琶パークウェイはガラガラ。展望台も人が少なくて広々。これで商売になるのかと首をひねりながら売店の自販機で缶コーヒーを一口。そろそろホットがほしいところですね、山の上は特に。

 奥琵琶パークウェイには二つ展望台があるのですが、どちらも琵琶湖を見回すことができます。琵琶湖東岸まですっきりと。夜明け前にここにたどり着けたなら日の出がきれいだと思います。奥琵琶の道を東へ向かえば古戦場の賤ヶ岳、余呉湖など。余呉湖は琵琶湖北東にある小さな湖で、非常にいいところ。そっちへ行ってもよかったのですがそろそろ引き返さないと京都に帰れなさそうだったので今日はここまでに。

                   (琵琶湖面に建つ白髭神社の鳥居)
 次はもう少し紹介しやすいところに行こう。ブログを書きながら強くそう思いました。さすがに全部琵琶湖の写真ばかりじゃ間が持たない^^;。
 長文読んでいただきありがとうございます。
 また次のブログでお会いしましょう。失礼しました。
 Art Fiber Endo 商品企画室

2010年9月23日木曜日

中秋の名月

 ブログをご覧の皆さま、お久しぶりです(←もはや取り繕わない。

 あんまり月がきれいだったので思わず御所まで月見に行ってきました。
 

 ……写真でみると、なんか月が光りすぎていてうまく撮れてませんね……。オートではなくマニュアルで撮るべきでしたorz。おそらく皆さまのご自宅からでも今日の月は綺麗に見えていると思うのでそちらをご覧くださいませ。
 子供のころ、天体望遠鏡で月を追いかけていたことを思い出しました。
 私が持っていたのは口径の小さなものだったので、望遠鏡にせっかく月をとらえても拡大すると少し像がぼやけて見えていたのを覚えています。双眼鏡で見たほうが早いのではないかと子供心に思ったものです(ぉぃ。
 いつの間にか望遠鏡を覗くこともなくなって、天体観測からは遠ざかってしまったのですが、それでも書店で星の本を見つけると開いてみたり、衝動買いをしてみたり。NASAやJAXAから星の写真や情報をネット経由で簡単に見ることができるようになったのですが、やっぱり本はいいものです。
 最近のヒットは「太陽系大地図(小学館)」。
 太陽系の主要な惑星の衛星写真(地名つき)やテティス(直径1000kmほどの大きさの土星の惑星)やウンブリエル(天王星の衛星、なぜか衛星の地名の由来はほとんどが世界各国に伝わる悪霊の名前からとられている、ちょっとあんまりな扱いの衛星)の表面写真など、とにかくマイナーな衛星も取りこぼさない、いまいち誰を購買層に考えているのかよくわからない傑作です。私は買ってしまいましたけどね六千円。
 ……orz。
  知的好奇心を満たすことは心をより豊かにしてくれるのだと、きっと誰かが言っていたはずです。
 もしご興味のある方は本屋へ。
 「小学校のときに家にあった図鑑やわー」という感じの本ですのでノスタルジーを感じさせてくれること間違いありません(たぶんこれで伝わるはず)。
 
 それにしても今日の月は本当にきれいでした。
 今度は本格的な機材をそろえて星を追ってみるのもいいかもしれない、とか思ってしまいそうですね。

 今は雲に隠れた月を惜しみつつ。
 今日はこの辺りで。
 失礼いたしました。

Art Fiber Endo 商品企画室

2010年8月30日月曜日

夏を振り返って ~岩屋山志明院編~

ブログをご覧のみなさま、こんにちはっ。

 八月も残すところあと二日。あまりにも暑い夏でしたが、過ぎてしまえばあっという間だったかもしれません。ここからはきっと少しは過ごしやすくなってくれるはず。そう信じてやまないA.F.E商品企画室からお届けします。……まぁ、たぶん十月くらいまでは暑いんでしょうけどね、実際……(←すでに達観の境地)。
 皆さま、今年の夏は充実したものだったでしょうか?

 A.F.E商品企画室としては例年以上に実り多い夏だったような気がします。その成果は九月の更新で。全部の商品をどかっと一度に掲載できるのが一番いいのですが、染めの空いた時間を見計らっての更新作業ですので例によって小出しの掲載になってしまうと思います……。気長にお待ちいただければ幸いです。

 さて、先日の日曜日、今年の夏に撮りためていた写真を整理していると、「……五山以外にも結構写真撮ってたんだなぁ……」としみじみ。その中から是非紹介したいものをいくつかピックアップしてお届けしたいと思いますー。
 では最初の一つ。岩屋山志明院。いってみましょう。
 七月三十日、その日も当たり前のように京都は暑い。
 だからふらふらと北山へ私が向かうことも何もおかしいことはなかったのですが(ぉぃ、その日は鞍馬、貴船ルートから離れ、雲ヶ畑方面へと足を延ばすことにしました。京都の北山といえば貴船、鞍馬が有名ですし、その認識であっていると思うのですが、川床が開かれるこの季節の休日、貴船・鞍馬方面は下手をすると車で身動きができなくなるという状況になることもしばしば。
 暑い中、渋滞の中に巻き込まれるのは正直勘弁してほしかったので、雲ヶ畑。貴船と同じく川のそばを走れるので風が気持ちいいんですよね。雨上がりは特に。
 とりあえずの目的地は志明院でいいかな。
 目指すのは志明院、鴨の流れの源流へ。という風に走り始めました。
                       (京都北山 雲ヶ畑近辺)
 たぶん、京都に住んでいる人でも行ったことはおろか、おそらく聞いたこともない、という方が多いと思います。この岩屋山志明院。むしろ京都に住んでいる人よりも、司馬遼太郎先生の著作を読んでおられる方のほうが、この寺院を知っておられる方がいらっしゃるのではないでしょうか。「街道をゆく」やエッセイ集で何度か志明院について記述されていたように思います。
 志明院についてはいろいろな話が実際あるのですが、私個人としては水がきれいで冷たくて、紅葉がきれいで、本当に静か。考え事をするときや、ただボーっとするときに非常にいい、お気に入りの場所の一つです。北山の片隅にあり、行き止まりの道の一番奥にあることもあって、あまり交通の便が良いとはお世辞にも言えないのですけれどね。
 
                       (雲ヶ畑地区 分社 厳島神社)
 雲ヶ畑地区は北山の山間にある集落でこの季節、本当に緑鮮やか。
 秋には紅葉も美しく、かなり良い道だと思うのですが、貴船や鞍馬が近くにあるために、どうしても影が薄くなってしまうんでしょうね。雲ヶ畑にもいくつか神社やお寺があり、どれもなかなかよく手入れされているのですがもうひとつ決め手に欠けているようです。
 
 この日は前日に雨が降っていたこともあり、山の中も涼しくて走りよかったのですがそれもお昼まで。
昼近くになると日差しですっかり空気が乾いてしまい、うだるような暑さになります。山道を走り始めのころには道の横に流れる川でバーベキューをしたりキャンプをしたり、水遊びをされてたりと多くの家族連れや学生がおられたのですが、山深くなり川の源流に近付くに従って人も絶えていきます。鴨川の源流は静謐としていて、ここで読書したらはかどるだろうな、と思えるほどのいいところ。
 志明院まであと少し、全速力で向かいますー。

                            (岩屋山志明院 楼門にて)
 と、いうところで志明院に到着しました。
 先に書いておかなければなりません。この志明院は拝観料300円で一般の方にも開放されているのですが、守らなければならない決まりごとがいくつかあります。
 まず、楼門の内側での写真撮影は禁止。境内は写真に撮ることができません。だから、このブログに掲載できる志明院の写真も上の一枚だけです。
 もうひとつ大事なことは、境内のなかの綱がはられた道(けもの道といったほうがいいかもしれませんが)の向こうには決して立ち行ってはならないということ。
 この志明院の境内の谷には修験道の行場があります。当然ですが、私たち一般の人は立ち入り禁止となります。迂闊に入り込んで道に迷ったら大変なことになると思いますので、この2点は必ず守ってください、ということを、私は初めてこの志明院に来た時に住職か神職か、いずれにしてもそのような方に念を押されました。
 最初は冗談だろう、と思っていたのですが、山門の格子に古びたわらじが数珠のようにいくつも結び結わいつけられていたのを見て、非常に驚いた記憶があります。こんな近くにこんな世界があるのかと。
 とはいうものの、普通にお参りする分には普通のお寺なのであまりお気になさらずに。
 お寺の方も気さくなよい方ですし。
 山門前でお寺の方に一言、二言ご挨拶。
 「えーっ、自転車で来られたん? どこから?」
 「市内からです」
 「すごい汗やし、滝で汗流していったら?」
 「……では遠慮なく(なんだこの会話は^^;)」
 手を洗い、口をすすいだのち、楼門をくぐり境内へと入ったのでした。
 
 門をくぐると長い階段がまっすぐに続きます。階段の右手側には鐘つきの小さなお堂があり、お地蔵さまが。頭上には木々の枝。あんなに暑かった日差しも届かず、むしろ涼しいくらいです。左手は山と川。階段を登りきると立派なお堂が建っています。 お堂の左手にまた道があり、荒い石と土の階段。そしてその左手には小さな広場。……おばあさんが言ってた滝ってこれのことでしょうか。綱の向こうに滝が見えた、という話を聞いたことがあるのですが、そこは私はいけませんし。
 広場のこの滝。これは滝、というよりも打たせ湯ですね。とはいえ、バチバチと高いところから落ちてくる水は結構痛いものですが。水が落ちてくるところには祠が一つ。飛竜権現を祀っておられるよう。
 ……というかこの場所、演目「鳴滝」の鳴神上人が龍神を封じたとされる、まさにその場所なんじゃないんですかこれ。おばあさん、そんな由緒ある滝で気軽に汗を流していったらとか、どんだけ気さくなんですか^^; さすがにこれは無理なので、そのまま階段を登ってゆきます。
 
 この志明院にお参りする個所は主に二か所あります。
 ひとつは切り立った崖の中腹にある洞窟の中に建てられたお堂。
 もうひとつは洞窟の中に鎮座された数体のお地蔵さま。
 もちろん、境内にある仏像や不動明王像は有名な方の作品(運慶かその縁者の作)なので、それも見どころの一つと言えるのでしょうが、上の二つは周囲の雰囲気といい、是非一度見ていただきたいと思います。
 特にお堂。
 崖の中腹、八メートルくらいのところにぽっかりと空いた洞窟にすっぽり収まるようにお堂がたてられているのですが、そこからの眺めがまた綺麗。紅葉の時は特に。
 本当に写真でお見せできないのが残念でなりません。
 もう一つの洞窟のほうも――そもそも、京都市内にこんな大きな洞窟があるということそのものが大変珍しいのですが――寂びた雰囲気のある非常に趣深いところです。
 境内は変わった形の岩や石などもあって、京都の他の神社仏閣とは様相がまるで異なります。京都の寺社といえば、きれいな庭を思い浮かべてしまうものですが、この志明院は別物。
 全く世間的には有名ではありませんが、是非一度訪れていただきたい寺社のひとつですね。
 今年の秋、紅葉の季節にもう一度来ようと思います。……本当に写真を撮れないのが残念^^;
 ちょっと最後は駆け足になってしまいましたが、今日はここまでにしたいと思います。
 お読みいただきありがとうございました。
 次のブログでお会いしましょう。失礼しました。
 Art Fiber Endo 商品企画室
 

2010年8月17日火曜日

五山送り火にて

ブログをご覧の皆さま、こんばんは。
 暦の上では立秋も過ぎ、一応この暑さを残暑と呼べる時期になったようです。……残暑。7月からさらに暑くなっても残暑。そろそろ言葉を現実に近づけるべきなんじゃないでしょうか。続暑とか。
 今日も空調と扇風機に挟まれないと作業できないA.F.E商品企画室からお届けします。 
 関東のほうも最高気温を日々更新し続けているようですが、京都も暑い日が続いております。今週は一週間、毎日36℃を超えるそうです。もはや暑すぎて声も出ません(ぇ。最近は熱中症で倒れられる方も多くいらっしゃるそうで。皆さまも暑い日は水分と塩分の補給をお忘れなきよう……。
 さて。
 皆さま、今年のお盆はどこかに遊びに行かれたでしょうか? 私も連休が始まる前は出かける気満々だったのですが、あまりの暑さで「……まぁ、今年はいいかな……」と挫け、結局出かけたのは二日だけ。あとは空調の利いた部屋でのんびりと、たまりにたまった小説を消化する日々を過ごしました(推理小説とか気に入った作家の新刊が出たら買うのですが、一気に読んでしまわないと気が済まない性格ですので、普段は読めません。そのため小説のストックは溜まる一方で^^;)。たまにはこういう休日もいいものです。

 お盆休み最終日は五山送り火。
 五山送り火は大文字焼きの呼び名があるように大の字が有名なのですが、わたしが見に行ったのは「鳥居」。ここ数年、私が見に行っているのはすべて鳥居ですね。では、皆さま、写真を交えて送り火をお楽しみくださいませ。

                     (広沢の池、東岸から鳥居を)

 市内中央から見える右、左大文字や船形と違い、嵐山近くで燃える鳥居の火は交通の便が少し悪いこと、それと鳥居の火を見るのなら他の火を見ることはまずできないことから、比較的見に来られる方は少ないかもしれません(右、左、船形は山が比較的高く、近い距離にあるため、たとえば右大文字を見に行ったあと、船形を見に行くこともできるのですが、鳥居は他の火から離れすぎているため、他の火を見ることはあきらめなけらばなりません。そのため送り火を見に来られる観光客の皆さまは右、船形、左大文字を見るために市内中央に集中する傾向が見られます)。
 上の写真は広沢の池、東岸から鳥居の方向を撮ったもの。画面中央の山から煙が出ていますが、夜に備えて種火を燃やしている最中のようです。
 ちなみに私がこの広沢の池に来たのはPM6:30。火がつく二時間前。さすがにこの時間なら写真撮れる場所、選び放題でしょうと楽観していたのですが。
 ……一人、ツワモノがいらっしゃる……。
 Nicon、D3Sのフル装備を三脚に備え付け、すでに鳥居の方角にスタンバイ。おそらくはサブとして使われのでしょう、首からはズームレンズを装着した一眼。さらに地面に置かれた鞄には別のレンズが見えます。三脚の後ろに簡易椅子を置き、狙撃兵かと突っ込みが入るのを待っていらっしゃるかのような面持ち。さらに問題なのは、私が目星をつけていた、まさにその場所にカメラを据え付けておられたわけで。
 ……負けた。すべてにおいて今年は負けてしまいましたよ……。
 これはもうしょうがない。ここまで気合を入れて写真を撮りに来られたのだから、清々しく場所をお譲りしましょう。私の場所じゃないけれど。私の場所じゃあないけれど(←シツコイ。近くにお住まいの方たちでしょうか、池のすぐ近くまで降りてビニールシートを広げられる方も。それでもまだ火がつくのは先とあって、人の数はまだまばら。今の間に何か飲み物でも買っておこうかなと、五分ほどその場所を離れて戻ってきたところ。
 ……別の狙撃兵の方がさっき私がいたところにカメラを据え付けていらっしゃるのですが(ぇ。
 これはあれですか。
 周りを歩いている人、実はカメラの設置場所を探してうろうろしている人たちばかりですかっ。すごすごとまた場所を変えます……。これは迂闊に離れられない……。
 火がともるまであと二時間弱。ここからは不動の覚悟で仁王立ち。団らんとした雰囲気で火がともるのを待つ家族連れの方々とは明らかに違う、絶対に楽しみに来てるんじゃないだろう、この人たちと思わせるような雰囲気を撮影組は醸し出していたのではないかと思います。……つ、疲れるorz。
                    (夕暮れ、鳥居中央に種火)
 そうこうするうちに日は少しずつ沈み、鳥居中央の種火が遠目に見えるようになりました。
 中央の種火のほかに、もう何箇所か種火をつくり、そこから周囲へと火を回すことで大の字や鳥居の形にしていきます。火の回りは早く、一度回れば5分かかりません。左大文字などは見る場所から比較的近くにあることもあって、松明を持って走る人の影を見て取ることができるのですが、鳥居はちょっと遠いですね……。双眼鏡とかをもってくればよかったかな、と少し後悔。
 種火がついたからすぐに火が回る、というわけではなく、ここからが長いのですが、第一段階は終了です。
                   (黄昏、鳥居の数か所に種火立つ)
 中央の種火のほかに数か所、新しく種火がたちます。たぶん、これでいつでも火を回せる状態になっていると思うのですが……。時間まで待機しているのでしょうね。PM8:20くらいまではここから動きはありません。さて、ここまでは鳥居にばかりカメラを向けていましたが、広沢の池へと向けましょう。池は今、こんな感じです。
                   (黄昏過ぎた広沢の池と鳥居)
 ブログには載せていませんでしたが、池の北岸から灯明が流され、風に流されるまま南岸へと広がります。写真右上、ぽつぽつと小さな光がともっているのが鳥居の種火、あとの光は灯明です。灯明の広がり方は風任せなので、密度の高いところ、低いところがでてきます。流し始めの北岸は光の帯ができたよう。風に散らされてやがて鳥居の下まで流れ着きます。
 ……思ったよりも今日は風が強いですね……。日中”そよ”とも吹かないくせにっ。さも「私は今すごく仕事をしています」とばかりに吹いています。鳥居の火がともる前に、灯明が池中央を超えている。これはすごくまずい!
 このっ! 風っ! 馬鹿っ! (←撮影組、心からの叫び)

                                  (鳥居燃ゆ)
 などという、こちらの願望はつゆ知らず、風も止まず。
 ……灯明、ほとんど南岸と北岸に分かれて流れ着いちゃいましたよorz。
 そんな中でようやく鳥居に火が。
 火が燃え始めてから鳥居を見に来る人の数はぐっと増えたようです。
 本当は灯明の日に浮かぶ鳥居を撮りたかったのですが……残念ながら今年もダメだったようです。
 
                         (五山送り火、鳥居)
 
 上の写真は火をつけて間もなくのもの。ここから時間が経つにつれ火はさらに鮮やかになり、そしてやがて消えていきます。もちろん火の勢いが一番強いときが一番の見どころだと思います。その一番の綺麗なときは是非、皆さま自身で。いつか京都に来られた時に是非見ていただきたいな、そう思います。デジカメの写真と実際に見た印象は全然違ってしまうんですよね……。私の腕が悪いせいも多々あるとは思いますし。
 五山送り火を見るベストな場所ですが(あくまで個人的な私見ですが)、
 右大文字 ……御所の中、中立売門から入って東へ少しのところ。
 船形    ……鴨川沿い、北山橋以北
 左大文字 ……千本北山周辺の車道
 鳥居    ……広沢の池、東岸
 
 妙、法はあまり何度も行ったことがないのでなんとも言えません……。
 もし来年の五山送り火に京都に来られることがありましたら、是非ご覧いただきたいと思います。
 というところで今日はここまでに。
 お付き合いいただきありがとうございました。
 次のブログでお会いしましょう。失礼しました。
Art Fiber Endo  商品企画室
 

2010年7月27日火曜日

祇園祭から連休まで

ブログをご覧の皆さま、こんばんは。

 久しぶりのブログ更新になります。日本中、まさに灼熱の夏といった感じですが皆様いかがお過ごしでしょうか。京都は日中36℃を超えているようです。アホか、と一言太陽に言いたい。叫びたい。そんな商品企画室からお届けします。さて、祇園祭から連休までを話を端折りながら進めたいと思います。

 さて、10日ほど前の祇園祭。祇園祭前夜祭である宵々々山から凄まじい雨、雨、雨で浴衣を着ている人がかわいそうに思えてくるほどひどいものだったのですが、そんな雨も宵山の夕方からはあがり、例年通りの賑わいのうちに巡行を迎えることができたそうです。私が出歩けたのは雨凄まじい宵々山だったのですが、まぁ、こういう祇園祭もありです。たまになら。あくまでたまになら。来年は月明かりの下での祇園祭、期待します。

 続く連休。  日本海を自転車で走ろう、ということで日本海へ。京都縦貫道、免許取った時以来ですねここ走るの。丹波からは下の道を走って天橋立を目指しますー。さて、天橋立。日本三景のひとつとして有名だと思うのですが、車で来ることはあまりお勧めできません。連休とかはまず間違いなく渋滞になっていると思います。近場に駐車場も多くなかったようにすし。さらに厄介なことに、車が通る車道からは天橋立は見えません。車道から海のほう……つまり、天橋立が見えるほう……にはホテルや旅館や住宅とかが建っていて、完全に視界を遮断しています。なので、天橋立を楽しむには歩くか自転車でゆっくり走るかしかないのではないでしょうか。あとは山の上から見下ろすくらいでしょうかねー。天橋立をご覧になった後は経ヶ岬あたりの海岸でのんびりされることをお勧めしたいです。

 さてさて、宮津から車を降りて自転車で西へ。鳥取砂丘を目指します。  このときの私は暑さで頭がおかしくなっていました。本気で鳥取砂丘までたどり着けると思ってたんですよ、4時間で。(ちなみに宮津から鳥取砂丘まで約280kmくらいらしいです。時速70kmで走るならたどり着けますが、これができるなら日本海で走ってないでツール・ド・フランスで走っています^^;)。
 とはいえ、走りだしはすごく快調。連休前までは雨ばかりだったこともあり、久しぶりのサイクリング。ぐいぐいペースは上がります。坂を上がり、山を越え、次の山の向こうに水平線が望めます。思った以上に、水平線って高い位置にあるんだなー、と坂道を一息に。山をうねるアスファルトの道には走る車もなく、私だけ。耳に届くのは風を切る音と蝉の音。まだ波のうねりは聞こえません。遠く青い海を横目に、坂道を滑り降りて行きました。  そのまま海岸に近い道をゆくつもりだったのですが、「城崎まで5km」という看板を目にしたので、はたと足を止めます。城崎といえば温泉地として有名(このあたりは温泉が豊富で、この先の香住町や、温泉町でも日帰りで楽しめる温泉がいくつかあります)。一回、行ってみたいと思っていた温泉地です。どうしよう。ちょっと覗いていこうかな。城崎は宿ごとに浴衣を貸し出しているという話を聞いたことがあり、なかなか情緒ある観光地になっているという話もちらほら。んー、気になるところです。
 とりあえず進路を海岸線から城崎方面へと改めて、走ること7,8分。分かれ道に出くわしました。  城崎はどっち? と周りをみても看板がありません。人っ子一人おられません。しょうがない。たどり着けなかったら縁がなかったということ、と割り切っていっぽうの道へ進みます。そして走ること三十分。次に出会った看板の表示は「竹田」と「香住」。城崎には縁がなかったな、と苦笑して進路をまた海辺へと戻したのでした。
 山陰の海岸線はなだらかなものではなく、山あり谷あり。視界が開けているぶん、登らなければならない山が非常によく見えます。正直、もっとなだらかな海岸線を期待していたのですが。いくら海が近いらといって、崖の下に海があるというのはあまり面白いものではありません。それでも近くに海水浴場があるのでしょうか、ちらほらと道を歩く人も。車の数も徐々に増えてきました。これはまずい。
 坂道はまだまだ続く。車を気にしながらとろとろと走ります。夏の日差しは容赦することが全くありません。数時間走って手持ちの水も尽き、自販機に出会わずに補給もできない。遠くの浜を見下ろせば、海水浴場では皆さんのんびりスイミング。超涼しそう。 これは駄目だ(ぇ。精神的にも。

 結局、鳥取砂丘にたどり着くことはなく別行動をしていた回収班を呼び、次の機会にすることにしたのでした。  さっきから文章ばっかりで写真がないのはなぜ?  と、思われた皆さま。鋭い。
 せっかく日本海にまで行ったというのにカメラ持ってくるの忘れた阿呆がいたのですよ、私のことですが。  ということで味気ないブログになってしまいましたが、今日はここまでに。

 とりとめのなさすぎる文章になってしまいました……。  次のブログでお会いしましょう。  失礼しました。
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2010年7月12日月曜日

OIDFA 世界レース大会に行ってきましたー

ブログをご覧の皆さま、こんにちは。

 じめじめとした天気が続いております。外を出歩く気にあまりならない季節ですが、皆様どうお過ごしでしょうか。商品企画室からお届けします。

 先日の日曜日、OIDFA世界レース大会に行ってきましたー。比較的近かったのと、アンティークレースって実は私はあまり見たことがなかったので良い機会だと思いまして。会場は神戸。……帰りに中華街でごはん食べようと固く心に誓いつつ、電車に乗り込みます。

 ……というわけで会場に到着しました。会場の神戸ファッション美術館は、海を埋め立てて造られた六甲アイランドにあります。なので潮風の香りがします。風がとても強いです。私の傘をぶっ壊すほどに(ぇ。幸い、駅から会場までの距離はそれほどでもなかったので、あまりぬれることなく会場に到着しました。
 さて、会場。
 予想してはいたのですが、会場はすべて撮影禁止。制服姿の警備の方もいらっしゃるようで、かなり厳重な警備です。アンティークなレースは非常に高価なものらしいので、当然のことなのかもしれません。……ブログに写真、掲載したかったのですが……。このレースの良さを文章で表現するなんて私のつたない表現力では無理ですよ本当に^^;。

 そうも言ってられないので、実際に見たアンティークレースの感想を少し。
 ……予想以上にいいものです。アンティークレースをコレクションする人もいらっしゃるという話を聞いたことがあるのですが、なるほど、絵画や陶器のようにコレクションの対象になる工芸品です。
 遠藤染工場では商社経由でアパレル関係のレースの染色を受けていますので、一級のブランドに使用されるレースを目にする機会があります。だから私もレースを見る目は普通の人よりも肥えていると思っていたのですが、まだまだだったようです。この会場にあるようなレース、見たことありません。会場に展示されているレースは17,18世紀のものが中心。編まれて200年以上前に作られたとはとても思えないほど、華奢で繊細。模様もオリジナリティが高い。というか、こっちがすべての原本ですね……。すべて手で作られているため、模様の自由度が非常に高く、おそらく機械化された現在ではこれらのアンティークレースの模様を再現するのは難しいと思います。というか、たぶん無理。手仕事のすごさをまざまざと見せつけてくれるレースでした。
 さて、想像以上の眼福に預かったのですが、不満が一つ。
 ……展示されているアンティークレースの数、少なくないですか……?
 美術館全体で展示されていると思っていたのですが、純正のアンティークレースは一部屋だけというのはちょっと……。もちろん、ヨーロッパ各国から出展されているブースにはレースや作品などが展示されているので、ボリュームが少ないというわけではないのですが(これらブースは別の階層にあったので、探すのが少し面倒でした)、説明書きの中に、「数万点の所蔵の中から」という一文があったのでなおのこと。本物のアンティークレース、もっと見せてほしかったです。
 ないものはしょうがないので、同時開催されていました「世界の衣装たち」という特別展示を見てきました。タイトルの通り、世界の民族衣装をマネキンに着せて多数展示されているものなのですが、なかなか見ごたえがあるものでしたね。アジア、アフリカ、中東、南アメリカ、ヨーロッパ。さまざまな衣装が展示されています。こちらは10月5日まで展示されているそうです。和装でご来場の方はなぜか無料で会場に入れるようなので、もしご都合が合えば是非。展示の目玉はナポレオンの戴冠式の時に来ていた衣装をヨーロッパの工房が再現したレプリカ。レプリカとはいっても材料や仕立てを吟味したもの。重さ20kgになるそうです。豪奢な鎧ですね、もはやこれ。

 というような感じで、家路についたのでした。

 ……とりとめのない内容になってしまいました……。
 会場内の写真撮影ができなかったのがすべての原因ということで。

 今日はここまでにしたいと思います。
 それでは皆様、次のブログでお会いしましょう。
 読んでいただき、ありがとうございました。

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2010年6月24日木曜日

新商品のご案内 「タッセルキット」

ブログをご覧の皆さま、こんばんは。

 久しぶりの更新となります。六月の下旬。工房の前のアジサイも花開きました。今年はかなり見事に咲いてくれたので(肥料の効果?)、写真に撮ってブログに載せようかと思ったのですが、やめときます。あまりに内輪すぎるネタなので(苦笑。
 天気が良ければ今度の日曜日に三千院あたりをふらふらしようと思っています。三千院。秋は紅葉で非常に有名ですが、実はこの季節も結構お勧めなところです。特にアジサイが。朝早くに来られるのなら、近くで開かれる朝市をのぞかれるのもいいでしょう。朝市開始15分くらいで商品がなくなってしまうほどの激戦区になりますが。……いぁ、このあたりの農家の方は商売っ気がないのでしょうか……。明らかに需要と供給の関係が成り立っていない気がするのは私だけでしょうか。……まぁ、昼過ぎても商品がうずたかく積み上げられている朝市、というのも絵的にどうかな、とは思いますが。増産を希望します。個人的には枝豆希望。果てしなく希望。うずたかく積み上げられるくらいの枝豆を朝市に。お願いします、農家の方。

 閑話休題。
 最近、HPで新しく掲載した、あるいは掲載中の商品について全くコメントしていなかったので、いくつか商品のご紹介をしたいと思います。では、さくさくと。
「タッセルキット」
 タッセルのキットです。(完)
 
 ……背中からうそ寒いプレッシャーを感じますので、真面目に書こうと思います。改めてもう一度。

「タッセルキット」
 今年の大阪キルトウィークに持って行ったA.F.Eのキット商品の一つです。大阪に持って行ったものと説明内容を少し変えていますが、木玉を使ったタッセルを初めて(ここ重要)作られる方にはお勧めできるものだと思います。逆にこれまでいくつもご自身でタッセルを作られた経験を持つ上級者の方にはお勧めしません。ご自身で糸や木玉を楽しみながら選んで作られるほうが絶対にいいですから。
 私は自分でタッセルを作ったことはなかったのですが、その知識のない私でも説明書を読みながら無事に完成させることができました。(説明書がなかったら初見で作れと言われても無理ですが)。というか、初心者の私でもわかるように説明書が作られたと言ったほうがいいかもしれません。説明書原案をA.F.E内で作成中、「これわからない」、「意味不明」、「絵が下手、写真にして」、「もう一回書き直し」、など、さまざまな注文が付けられました(主に私に)。
 試行錯誤しただけあって、わかりやすいものになっているのではないかな、と思います。
 タッセルってどんなの? という方に手に取っていただきたいですね。そしてできることなら、これをとっかかりに、ご自身オリジナルのタッセル作りをされる方が増えてくれたら。そう願います。

 以上、タッセルキットのご紹介でした。
 そのうちHPで木玉とかも掲載されると思うのですが、それはまた後日ということで。

 今日は短いですがここまでにしたいと思います。
 お読みいただきありがとうございました。それでは次のブログでお会いしましょう。

 失礼しました。

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2010年6月7日月曜日

保津峡、そして水尾「清和天皇社」へ

 ブログをご覧の皆さま、こんばんは。

 先週は北海道で「あー、涼し」という感じだったのですが、今は京都。
 暑い。
 一言で言い表すなら、京都は今そんな感じです。毎年のことですが、夏が思いやられます……。
 涼しいところに行こう。ということで、先日、保津峡へ行ってまいりました。
 ここのところ休みの日にかけてイベントが続くことが多かったので京都を出歩くのは久しぶり。そういえば、そろそろ川下りの季節かー、ということで保津峡。今年はまだ行ってなかったですしね。
                (保津峡への道 -あだし野の念仏寺周辺から)
 たしか4月くらいに「つた屋」さんについてブログで少し書いたと思うのですが、この道はその「つた屋」の隣の鳥居を西にいく道です。結構急な坂ですがこの坂を登りきると、
                          (峠から保津峡を望む)
 ↑のように保津峡が望めます。周囲は山ばかりで景色も空気もいいところなのですが、ちょっと一部に細い道が続くところがありますので、車で来られると離合で大変かもしれませんね。私は例によって自転車なので坂を登るのに難儀しますが。山の真ん中、という風景なので結構遠いところまで来ているのではないか、と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、二条城から自転車で40分程度(私の早さで)です。ほんの少し移動するだけで全然違った景色になるのも京都のいいところの一つかもしれません。

                      (保津峡 JR保津峡駅周辺)
 坂道があれば下り道もあるわけで。峠を登り切れば長い下り坂が続きます。道なりに下っていけばそこはもう保津峡。ここからは湖のように穏やかな川面を見てとることができます。私のように自転車でこの道を走る人は実は、結構いるのですが(この道は丹波と京都をつなぐ道で、自転車乗りには有名)、JR保津峡駅から徒歩で市内に戻られる方もしばしば見受けられます。ちょうどいいハイキングコースになっているのでしょうね。
                      (JR保津峡 川面に川下船と)
 さて、さらに道なりに行くとJR保津峡駅。橋の上に駅があるのは停車中、風景を楽しむためでしょう。わかりにくいかもしれませんが、川下り船も橋の下を進んでいるのがわかります。2,3日前の雨で水量が増えているのでしょうか? 川下りを楽しまれるのなら断然、雨後の日をお勧めします。スリルとサスペンス度が3割くらいましますので(ぇ。
                         (川下りの船を見送って)
 この日は「船頭トーク」が絶好調だったのかも知れません。船から離れた私のところまで、お客さまの賑やかな笑い声が聞こえてきます。どんなネタなのか聞いてみたいものですが、さすがに話し声までは聞こえません。二隻連れだって川を下る船を見送って、水尾へと向かうのでした。
                          (水尾集落周辺)
 さて、保津峡の先には「水尾」という集落があります。安土桃山か江戸時代、豪商の別荘地として栄えた、という話を聞いたことがあるのですが、今は「柚子の里」として知られているのではないでしょうか、私のような人たちに(ぇ。柚子風呂や料理を出していただけるところもあるようです。南の空を遮る山はなく、冬にも暖かな日差しが差し込みます。だから柚子が育つのでしょう。のんびりとした風景のいいところです。水尾の名の通り、湧水の流れる音が絶えない、そんな集落です。
 ここは京都と丹波の中間地点。
 ここでいつも一息入れます。
 長い山道を登りきったところで飲む冷え冷えの水は何物にも代えられません、本当に。自販機に自転車を立てかけて、つかの間の休憩。普通なら、一息ついた後、丹波へとまた走りだすのですが、何をトチ狂ったのかこの日の私は長袖で水筒なし、という夏の日差しをなめきった装備でしたので引き返すことにしました。熱中病になりかねない暑さでしたので^^;。
 とはいえ、せっかく来たのですから水尾の史跡を一つご紹介。
 
                            (清和天皇社)
 ……こういう寂びた景色が大好きです。という私の好みは置いておいて。
 この神社自体はそれほど変わったものではないのですが、この神社の神輿についての来歴はかなり変です。興味がある方はお調べになってください……というのも(たぶん、実際に行かないと調べようがないと思うので)なんですので、掻い摘んで。
 平安時代、この神社のお神輿はある皇女がこの地を訪れたときに乗ってきた輿を神輿として祀るようになったのがはじまり。で、この皇女さま水尾になにをしに来たのかというと、この水尾の先にある弓削村というところに出没する害獣(イノシシ、シカなど)を退治するために訪れたのだそうです。
 ……平安時代の御姫様って十二単で和歌歌って、嵐山に来たくらいで「遠くまで来てしまった」と月を見て涙するような人種じゃなかったんですか。乗り物は牛車、御簾にちょっと服の袖を出して、おしゃれを競う、そいう人たちのことじゃないんですか(←偏見。
 ……この皇女さま、かなりのアウトドア派な性格のようです。というか、今の時代でも狩りに行く女の人っていないだろう、普通……。この皇女さま、当時の宮中の暮らしは大変だったでしょうね……周りの人と趣味が合わなくて。
 皇女さま自身が先頭切っておそらくは普通の村に出没するイノシシやシカを狩りに行く、私の想像をはるかに超えています。やっぱりあれでしょうか。神輿の上に仁王立ち、十二単に弓矢を持って、イノシシを見つけたら神輿を抱える従者に「追えー!」とか言ってたんでしょうか。……イメージが崩れていく……。
 この神社に初めて来たとき、正直この来歴の立て札の前で思わず笑ってしまいました。神前で大変失礼でしたが、想像すればするほど笑いが止まらなかった思い出があります。
 さて、そんな思い出深い「清和天皇社」。
 京都から水尾集落に入るところで集落地図がありますので、それを見ていただければ場所が分かると思います。もし、近くを通りかかることがありましたら、そしてお時間があるようでしたら是非。

 今日はこんなところで。
 それでは皆様、失礼いたしました。次のブログでお会いしましょう。

Art Fiber Endo 商品企画室

2010年6月3日木曜日

札幌キルトウィーク2010へ行ってきましたー(2)

 ブログをご覧の皆さま、こんにちは。

 先日のブログ、北海道小樽の旅の続きとなります(違。さて、札幌のキルトウィーク会場から小樽のホテルへ。ホテルにチェックインしてからも結構いろいろあったのですが、長くなるので端折ります(近くの温泉に行ったり、帰りに近道をしようとして道を間違え、夜の小樽をあてどなく彷徨ったり、部屋の中が暑かったので涼みに出た先で見つけたお寿司屋さんが意外においしかったりとまぁ、いろいろ)。
 朝、キルトウィークの会場が開くまで小樽を散策しようかな、ということで早々にチェックアウトして快晴の小樽の街を歩きます。宿泊していたホテルは運河沿いにあったので、とりあえず運河沿いの倉庫道を歩くことにしました。
                           (小樽運河沿い)
 小樽は北方方面の交易の中心地だったこともあり、運河沿いには石造りやレンガ造りの倉庫が立ち並んでいます。昔は交易品などが倉庫に納められていたのでしょうが、現在ではレストランとかに転用されているものもあるようです。小樽にもしお泊りの機会があれば、一度試されるのもいいかもしれません。

                        (小樽赤レンガ倉庫のお店)

 写真には撮っていませんが運河沿いの倉庫道、夜には電灯の明かりで浮かび上がってきれいでした。運河沿いの道もきれいに舗装されていて、古き良き大正時代の面影があるように思います。私は今回が二度目の小樽なのですが、いいところだと思います。魚もおいしいですし。

 さて、小樽といえばもう一つ有名なのはガラス工芸でしょう。どういう経緯で小樽にガラス細工を扱うお店が増えたのかはわかりませんが、とにかくガラスのお土産ものを扱っているお店が非常に多いのが目につきます。飾りものだったり、オルゴールだったり、装飾品だったり、生活雑貨だったり、多種多様です。商品の性質上、女性向けの商品が多いように見受けられます。しかしご安心ください。男性の観光客の皆さま。この看板を出しているところに逃げ込めばすべて解決します。

「お父さん、お預かりします」

 ……最初、この看板を見たとき何を言っているのかよくわからなかったのですが。

 看板を出している店の方とお話ししたところ、このお店は干昆布などの干物を扱っているお店なのですが、奥のカウンターで昆布茶などをふるまっていただけるようです。で、ガラス工芸を取り扱うかわいらしいお店では、お父さんは居心地が悪いだろうと、これらのお店でお茶を飲みながらお父さんを預かるという。お父さんも気楽、お母さんや娘さんも安心して買い物ができるという親切設定。……お父さんは家族旅行で除けものですか、というか、このシステムは迷子センターと同じじゃ(ゴホンゴホン。私もお茶をいただきましたがおいしかったです。さて、私はガラス工芸だろうがなんだろうがお構いなしなので、そのままお店を回ります。

 道の名前を忘れてしまったので、小樽のどこら辺なのかは記述できないのですが、小樽のオルゴール館などがあるところなので、観光地として有名なところだと思います。お店の外観もきれいですし、中には昔の倉庫を改装したなかなか趣深い建物でお店をやっているところも多いよう。そういったお店は床が木板で歩くたびにぎしり、ぎしりと非常に懐かしい音がします。店内の光量も抑えられてとても雰囲気のあるお店でした。……もっともこういった昔の家を改装したお店の中には、おそらく本当に歴史ある建物なのか、歩くたびに木床がとんでもない音を出すところも。”みしり、みしり”とかならいいのですが”バキバキバキバキ!”と床板が悲鳴を上げた時は思わず、

「ちょっと待て、私はそんなに、重くない」

 と、思わず川柳まがいのことが脳裏の浮かんでしまいましたよ…。これ、男性客なら苦笑いで済みますが、女性客だとちょっと気まずくならないのでしょうか、といらない心配もしてしまいます。さて、先ほど書きましたが、今回の小樽は2度目、この観光地も行ったことがあるところだったので、サクサクと店を回ります。観光地のガラス工芸のお店、というのは少し言い方が乱暴かもしれませんが、似たような商品を取り扱っているお店が多い、という先入観を持っていました。つまり既製品の商品を扱うお店ばかりだろう、と思っていたのですが、どうやらその予想はうれしいことに大外れだったようです。二件、素晴らしいお店を見つけました。

 一つはイタリアのデザイナーによるガラス品を取り扱っているお店。2Fには「ヴェネツィアンガラス」の器や花瓶、など結構な値段の商品が並ぶお店なのですが、1Fにはお手頃な価格でガラスの小物が。一つ一つがデザイナーの手によるものらしく、配色がとてもよかったのが印象に残っています。もう一つは日本のデザイナーによるショップ。この店、普通に道を歩いていたら絶対に気付かないところにあると思うのですが(道沿いのあるのが体験工房で、ショップはその奥にあるため、普通に道を歩いていたら絶対に見えない…)。手ごろな価格でガラス細工の装飾品が販売されています。さまざまな色のガラスを混ぜ合わせて模様にしたガラスの中に、金箔や銀箔を閉じ込めた一点もの。日展での受賞歴もあり、大丸などでもときどき展示会をしておられるようですから、この筋では有名な方なのかもしれませんね。

 主にこの二件の商品をじっくり見て、店員の人と話をして時間は過ぎて行きました。そろそろ札幌へゆく時間。また小樽に来ることがあったらもう一度見に来ようと思います。

 で、札幌のキルトウィーク会場にやってきました。作品の展示とかはずっと同じなので、今日は人の流れを中心に。んー、やっぱりフードマーケットがない分、人の滞留は他の会場よりも悪いように思います。一通り作品と店を見られたら、帰っておられる印象ですね。この辺りは改善してもらいたいところですが、よく考えたら、食べものが美味しい北海道でお弁当とかを売るのって、大変なのでは……。だから他の地方の食べ物屋が来てないのかもしれませんね。地元の人はわざわざキルト会場のなかで北海道産のお弁当とかは食べないと思いますし。ざっと会場を見て見逃しているものがないかなぁ、と探していたのですが、ちょっと予想外のものを見つけてしまいました。あー、これは……。

 時間少し前に会場を後にして、今度は札幌の手芸店を少し回ってみました。そうこうしている間に飛行機の時間が迫ります。正直、もう少し北海道にいたかったのですが(←全然食べ足りてない人)、空港へ。簡単にお土産を買って京都への家路についたのでした。

 北海道、今度は仕事抜きで行きたいと思いました。

 以上、札幌キルトウィーク2010についてのお話を終えたいと思います。

 お付き合いいただきありがとうございました。

 次のブログでお会いしましょう。失礼しました。

Art Fiber Endo 商品企画室 / 遠藤染工場 Colour Lab

2010年6月1日火曜日

北海道キルトウィーク2010へ行ってきましたー(1)

 ブログをご覧の皆さま、こんにちは。

 先週、札幌で開催されていたキルトウィークから飛行機で京都へ戻って二日。筋肉痛で上がらなかった足もようやく元に戻りましたので、今日は札幌珍道中(?)について少し書いておこうと思います。脇道の話をすればきりがなので(当初、北海道には飛行機ではなくフェリーで渡航しようとして(←大の船酔い体質)、周囲からアホかと罵られ、結局飛行機で行くことになったり、行く間際になって日程が変わったり、会場は札幌なのになぜか宿泊先は小樽だったり、などなど)、いろいろ掻い摘んで。
 
 さて、私にとってはたぶん三回目の北海道。
 前に行ったのは夏前と秋の初めだったので、新緑の北海道はどんなのかなぁ、とキルトウィークと同じくらい気になっていました。
 五月末の北海道。
 寒いですね。
 空港から出て真っ先に思ったのがそれでした。
 いや、北海道が今、どれくらいの気温なのかは分かっていたのですが、京都はもう半袖でも平気なくらいに暑いので、北海道との温度差に少し驚いただけですよ。本当に。予想の範囲内でした。
 鞄からジャケットを引っ張り出して着込み、いざキルト会場へ。
 時間的にお昼だったので、食べてから行こうかと思ったのですが、会場でも食べられるだろうと急ぎます(長野、横浜、大阪キルトでは、地方の食べ物屋さんも来られるので、キルトウィークのお昼はいつもそこですませています)。会場に入ってまずは腹ごしらえ。食べものがおいしい北海道、さぞフードマーケットもすごいことになっているだろうと思ったのですが。
 ……どうして、こんなに規模が小さいんだ……。
 しかも売ってるお弁当って東京のお店の奴じゃないですかいや東京のお弁当もおいしいですよ?でも北海道に来てなぜ東京のお弁当なんですか、というか蟹は?とうもろこしは?ほたては?いくらは?じゃがいもとかはどこですか?いや待てそんなはずはない別の場所にあるはずです。人の流れを見ればいい。会場から出て行かれるみなさん、同じ方向に向かわれていますきっとそこに食べるところがあるに違いないそうと決めた。
 人の流れに沿って歩いた先には読み通りの人だかり。ケーキ屋が店を出しておられましたorz。
 ……女性の方はどうか知りませんが、ケーキはお昼飯の代わりにならないのですよ……。

 ということで。
 私の北海道、第一日目は昼ご飯抜きが決定いたしました。
 
 北海道にいる間は北海道のものしか食べる気がなかったので、お弁当はスルー。
 空腹のまま会場を歩きます。会場の大きさは長野と同じくらいかやや小さめ。パンフレットを見ながら作品とブースを次々と見て回ります。まず目についたのは野球をモチーフにしたキルト。さすが日本ファイターズのおひざ元。キルトの作品のモチーフになっているとは想像もしていませんでした。こういう地方の特徴が見える作品は好きです。今年のグランプリ作品はもちろん、すべての作品をチェック。ミニキルトには「これお土産に欲しい」と思わせる作品も。キルトウィーク見学、いい感じの滑り出しです。
 二時間くらい作品を見た後、いよいよショッピングブースへ。
 当然、今回の見学はA.F.Eの来年度出展候補のひとつ、という視点でもチェックしています。
 キルトウィークや東京国際キルトフェスティバルに出展しているお店というのは、基本的に他のイベントにも参加していることが多いので(横浜にも長野にも東京にも同じ店が並んでいる、ということです)、私の知っているお店が多かったのですが、やはり地元のお店も負けじと出しておられます。中には「こういうところはA.F.Eも見習わないと駄目だな」と思わせる店もしばしば。レイアウトや商品を見やすくするような工夫、見習うところが山積みです。平日の金曜日ということもあり人の流れはそれほど多くはないようですが、これは大阪もそうでしたし別に問題ではないでしょう。明日に期待です。

 という感じできっかり四時間ほど会場を歩きまわってくたくた。結構な荷物を持ちながらだったので本当くたくた。札幌市内のホテルならこのまま直行すればいいだけの話なのですが、ホテルが小樽なので札幌駅へと向かいます。もう空腹でどうしようもなかったので、札幌駅に隣接する「ラーメン共和国(うろ覚えですが)」というラーメン店ばかり集まったところで早めの晩御飯を。札幌だからなんとなく塩ラーメンだろうと、適当に注文したのですが……。
 ……店はきちんと調べておくべきだった……orz。
 以前、北海道に来た時、何軒かラーメン屋に入って食べたのですが、全部おいしかったので『北海道⇒どの店もおいしい』という認識を持っていたのですが、今回は残念ながらはずれのお店でした。もしくは私の味覚に合わないお店でした。……スープがなんか薄いんですよ……。
 お腹は膨れたのですがかなりへこみながら小樽行きの列車に乗り、小樽へと。北の国は日が長いのか、まだまだ夕暮れ時です。夕暮れの赤レンガ倉庫もきれいだったかもしれませんが、早々にホテルへ。

 前半戦は、このように終わったのでした。
 まだ、この話ひっぱります。

 次のブログでお会いしましょう。失礼しました。

Art Fiber Endo 商品企画室 / 遠藤染工場 Colour Lab

2010年5月25日火曜日

大阪キルトにご来店の皆さま、ありがとうございました!

ブログをご覧の皆さま、こんにちは。

 大阪キルトウィークにご来店いただきました皆様、本当にありがとうございました! 大阪近辺にお住まいの方が多いのではないかなと思っていたのですが、遠くからお越しの方もいらっしゃいましたり、うちのブース目当てで来られたという方もいらっしゃったり、ただただ恐縮しております。来年もまた出せたらいいな、出したいな、と思っています。
 
 さて、大阪キルトウィークも無事に終わり、A.F.Eもほっと一息ついています。次の出店できそうな大きなイベントは横浜キルトウィークになるのですがちょっと期間があるのですよね…。他にA.F.Eも参加できそうなイベントがあればいいのですが…探してみます^^;。
 イベントつながりではないのですが、今週北海道でもキルトウィークがあったりします。
 A.F.Eは今回参加を見送ったのですが、長野、大阪、横浜キルトウィークの姉妹イベントなので、見ごたえのあるものだと思います。
 今年は参加するイベントを増やそうか、ということがA.F.Eの中で決まったとき、実はこの北海道のキルトウィークも候補にあったのですが、日程が大阪キルトと近すぎて難しい、ということから見送られた経緯をもちます。……というよりも、大阪キルト、長野キルト、北海道キルトは日程が近すぎるのではないでしょうか。一年は12カ月もあるのに4月、5月の2カ月の間に集中させなくてもいいじゃない、と思うのですが、何か事情があるのでしょうね……。もう少し日程にゆとりをもてたなら他のイベントにもA.F.Eも参加できたのですが……残念ですorz。

 まぁ、それはともかく。個人的にはどういう作品が展示されるのか興味がありますので、今週は北海道まで行こうと思っています。とても楽しみです。海の幸が(違。農産物が(違。観光地もチェックしておかなければ(ぉぃ。冗談はここまでにして。

 北海道キルトウィークは今週、27日(木)~29日(土)まで開催されています。お近くの皆さまは是非。

 大阪キルトで販売した商品のいくつかは近日中にHPにも載せると思いますので、どうかご覧くださいませ。……全部は無理ですので写真を撮りやすいものだけになってしまうと思いますが^^;。

 というところで、今日はここまでにしたいと思います。
 お読みいただきました皆様、ありがとうございました。

 次のブログでお会いしましょう。失礼しました。

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2010年5月19日水曜日

大阪キルトウィーク2010 開催!

ブログをご覧の皆さま、こんばんはっ。

 タイトルの通り、明日から大阪キルトウィーク2010が開催されます! 私も設営の準備などで会場に行ったのですが、すごくきれいな会場で吃驚しました……。会場に負けず、A.F.Eのブースもいい感じに設営できているはず……ですよね?(なぜ疑問形)。あ、A.F.Eのブース番号は60番でした。
 さて、去年の横浜キルトウィークや東京国際キルトフェスティバルからあまり日にちがたっていないのですが、いくつか新作を出しておりますー。
 残念ながら新規定番商品のお披露目、というのはさすがに間に合わなかったのですが、A.F.Eオリジナルの変わり糸は去年にくらべ新しい糸を三割増し。他の定番も色数を増やしたり。久しぶりにキットも作って持って行ってますね(あまり数はおおくないですが…)。他にもござござと新しいのを持っていっていますので、もし会場に来られた時はぜひお立ち寄りくださいませ。A.F.Eの新商品は目立たないところに「こそっ」っと置いてあるのが常なので、ご注意ください(ぇ。

 さて、明日からのイベントがうまくいくことを祈りつつ。
 それではイベントにお越しの皆さまは会場で。
 なかなか大阪は遠くて行けないわ、という方はこのブログでお会いしましょう。

 今日は短いですが、この辺りにしたいと思います。
 失礼いたしました。

Art Fiber Endo 商品企画室 / 遠藤染工場 Colour Lab

2010年5月17日月曜日

京都のお勧めのお店、お食事編(蕎麦の実 よしむら)

 ブログをご覧の皆さま、こんばんは。

 4月下旬から久しぶりの更新になります。大阪キルトの準備でA.F.E全員とてもバタバタしてます^^;。
 イベントに参加するたびに思うのですが、いい梱包の方法とかないのでしょうかorz。それはともかく。
 ここしばらくは日差しは夏の気配さえうかがえるようになってきましたが、皆様、五月の連休はどこかに遊びに行かれたでしょうか? 私も東京行って、淡路島行って道に迷って、京都のお寺巡りして、温泉行って、周りから「少し落ち着け」といわれるほど西へ東へうろうろしておりました。疲れてブログも書けなくなるほどに(マテ。それらはまた機会があればご紹介するとして。


 A.F.Eに来られるお客様の中で、「京都のいいお店」って知りませんか? というご質問をいただくことがあります。主に食べ物屋さんだったり、お土産屋さんだったり、変わったものを売っているお店だったり、観光地であったりと、非常にリクエストは多岐にわたっているのですが、そいうお店も少しブログで紹介していきたいと思います。あくまで、私個人の独断と偏見によるお店のチョイスなので、一般的な京都人の平均的な価値観からは逸脱する可能性が非常に高いということをご了承ください(ぇ。

 ではまず一軒目。
 「蕎麦の実 よしむら」 京都市下京区五条通烏丸東入松屋町420


                       (蕎麦の実 よしむら)

 京都は、というよりも、関西の味付けは関東に比べて少し薄い傾向にあります。この傾向は普通の料理はもちろん、蕎麦のつゆでも同じことが言えます。関東の人が京都のお蕎麦屋さんに入ってまず驚くのが、蕎麦のつゆが甘い、もしくは薄い、と感じることなのではないでしょうか。 実は私は大の蕎麦好きで、しかも困ったことに蕎麦に関しては関西の蕎麦つゆよりも関東の味のほうが好きだということもあり、関西でお蕎麦を食べるときは非常に店が限られてしまいます。

 この「蕎麦の実 よしむら」は京都では珍しく、辛めのそばつゆ。私がよく行く蕎麦屋のひとつです。店員の方も親切ですし、お店の内装や雰囲気も落ち着いたものです。普通の方へのお勧めはランチメニューのそばとミニ天丼のセットでしょうか。蕎麦は温蕎麦よりもざるをお勧めします(細切りの蕎麦を選択された場合、温蕎麦だと伸びてしまいやすいし……私は冬でもざるでいただいております。温蕎麦はあまり好きではないので)。蕎麦好きな人は、蕎麦のセットをお勧めします。普段、二八と十割の食べ比べなんてあまりしないと思いますので。

 蕎麦湯は非常に濃厚で好みが分かれるところでしょうが、関西の薄味のお蕎麦はどうも…という方にはお勧めのお店ですね。欠点をあげるとすれば蕎麦湯が少しぬるいということです。……私はこのお店、OPENしたときから通っているのですが、その頃は蕎麦湯も熱くておいしかった印象があるのですが……お店が混んでしまって熱いまま出すのが難しくなったのでしょうか? あ、ちなみに休日のお昼は並ばないと入れないこともよくありますのでご注意ください。お酒の好きな方は蕎麦がきと一緒にお酒もどうぞ。お勧めできる味です。

 行くのはいいけど、観光地から外れているのでは? と思われたお客様。ご安心ください。蕎麦の実から東へまっすぐ行くと清水さんこと、世界遺産「清水寺」。茶碗坂や二寧坂、雰囲気のある道がすぐそばです。清水寺へお参りに行く時のお昼にお勧めなお店「蕎麦の実 よしむら」。ご機会があればぜひお越しくださいませ。……店員のような口調になっていますが、学生時代、私はここでバイトをしていたということはありませんのであしからず。それだけお勧めできるお店だということです^^;。

 ……このお店、メニューが結構よく変わるのですが、昔OPENしたての時に定番メニューであった、「蕎麦雑炊」がものすごくおいしかったんですよね…。卵蕎麦雑炊とか、ヘルシーですごくおいしいかったのですが。採算がとれなかったのでしょうか。いつかまた復活してくれると嬉しいのですが。昼の蕎麦三昧セットみたいなのも一時なくなっていた時期があったのですが、私が来店するたびに、「蕎麦ざんまい、もうしないのですか?」とレジの人に言い続けていたせいかどうかわかりませんが、めでたく復活していました(←軽く営業妨害。お客様の声を大事にする「蕎麦の実 よしむら」、皆様のご来店をお待ち申し上げております。そしてもし、蕎麦の実にお越しのときがありましたら、『「蕎麦雑炊」ってもうやっておられないのですか?』、とこっそりつぶやいていただければ幸いです(ぇ。

 さて、「私」がお勧めのお店、第一回「蕎麦の実 よしむら」。

 このあたりで終わろうと思います。あ、このお店、姉妹店が嵐山のほうにあるのですが、そちらの店は全メニュー制覇していませんので、なんともなんとも言えません。あくまで五条のほうの「よしむら」の評価として御理解いただければと思います。

 長々と失礼しました。

 それでは皆様、次のブログでお会いしませう。

Art Fiber Endo 商品企画室 / 遠藤染工場 Colour Lab

 

2010年4月24日土曜日

長野キルトウィーク2010へ

ブログをご覧の皆さま、こんばんはっ。

 本当に今年の春は暑くなったり寒くなったりとせわしないですね……。いまだ冬服を片づけられないA.F.E企画室からお届けします。さてタイトル通り、長野キルトウィークを見学に行きました。先日、イベント欄でお知らせしたとおり、A.F.Eは大阪のキルトウィークに参加させていただけることになったのですが、この長野キルトウィークはその姉妹企画。長野県のビッグハットで開催されました。

 京都駅の始発の新幹線に飛び乗って名古屋へ一直線。そのあと、特急信濃へ乗り換えて木曽路を北へと向かいます。列車の車窓からは山吹鮮やか、山高い、雪積もってる、川きれい、そして桜・満・開! という風景が続きます。木曽福島あたりの桜は本当にきれいで、思わず鞄からデジカメを取り出します。湖のように静かな青緑色の水面、川沿いの桜、遠くには雪が積もったアルプスの山、しかも快晴の空。この風景を撮らないわけにはいかないでしょう。そしてデジカメを構えてベストポイントでシャッターを押したときに表示された「容量不足です」のコメント。今年いっぱいは忘れないと思います(ぇ。
 ……デジカメにSDを入れずに鞄に入れたみたいなんですね。ふたを開けて空になっていた差し込み口を見たときのがっかり感は、たぶん忘れることはできないでしょう。……というわけで、木曽路の写真はありません。けど、思いの他、車窓の風景がきれいだったのでよしとします。

 流れていく風景を歯噛みする思いで揺られること三時間、長野駅に到着してすぐに写真店に駆け込みSDを購入。長野キルトウィークの会場であるビッグハットへと向かいます。
                    (長野キルトウィーク2010会場)
 このビッグハットは1998年に開かれた長野オリンピックの競技会場だったのでしょうか? 会場のいたるところに五輪の輪があったり。会場は明るく、間取りもわかりやすいため、作品も非常に見やすかったですね。またキルトの作品だけではなく、押し花絵(?)やドライフラワーの作品(?)なども展示されていて目新しい印象を受けました(?が付いているのは私が正式名称を知らないためです^^;)。
                     (長野キルトウィーク会場写真)
 長野のキルトウィークを見て、作品展示の場所と写真にあるような即席の教室の距離が非常に近いのをみて、いいな、と思いました。美術館のように作品を見る、というのもいいと思うのですが、こういう風にフレンドリーな空間は非常に新鮮でした。東京国際キルトや横浜キルトウィークは催しの性格上、作品の展示場、という雰囲気が強いように思うのですが、この長野のキルトウィークは何と言えばいいのか……距離が近いように思うんですよね。いろんな意味で。
 隅々まで会場を見終わって、今日の目的の半分が終わりました。残りの半分ですか? 長野みやげを買うことです。主に食べ物を中心に(ぇ。帰りの列車に袋いっぱいにお土産を詰め込んで京都に帰ってまいりましたー。
 個人的に非常に有意義な一日だったと思います。頑張ってみようかな、という気になりますしね。
 今日のブログはここまでにしたいと思います。読んでくださった皆様、ありがとうございました。
 次のブログでお会いしましょう。失礼しました。
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2010年4月21日水曜日

JFW Japan Creation 速報

ブログをご覧の皆さま、こんばんはっ。

 今日はJFW Japan Creationを見に行きました。
 Japan Creation って何?、と思われる方も多いと思いますので、簡単に説明すると「テキスタイル素材」を中心とした展示会、というのがいいかもしれませんね。主に国内のデザイナーやパタンナーさんに自社の製品をアピールする場と言い換えることもできるかもしれません。
 テキスタイル素材と述べたように、出展されている企業は服飾に関係する企業が多く、特に生地メーカーさんが多く出展されておられます。出展されている生地は無地のものはもちろん、プリント生地、ニットなど非常に多岐にわたります。ファッションショーを除いて、これほどの生地素材、パターンが見られる場所はないのではないでしょうか?
 年に二回、春と秋に開催されるJapan Creationですが、今開催されているのはもちろん春、夏素材を中心とした企画構成になっています。薄手で軽い生地や色調も淡いプリントが冬素材よりも多く出展されるのが普通ですね。
 Japan Creation は残念ながら一般の方は入場できないようになっているようですが(入場の時にアパレル関連業者であることを確認されます)、これは出展企業の商品のデザインや構図を守るためなのかもしれません。館内のいくつかの場所は撮影禁止になっています。
 開催場所は、ホビーショーなどでもお馴染み、東京ビッグサイトです。

                            (東京ビッグサイト)
 例によって一番乗りを目指して早めに来ております。……相変わらず、大きな建物だなぁ、と思いながらサクサク会場へ向かいました。

                     (Japan Creation Spring 2010内部)
 会場に入ってあちこちをうろうろ。
 気になる素材があればブースの人とおしゃべりを。出展されている生地やパターンから今年のトレンドを予想してみたりもします……外れてばっかりですが(マテ。けれど、こうやって目を鍛えることって非常に大事だと思うのです(←言い訳。という感じで会場を見て回るのですが、今年はやや出展企業数が少ないのが気にかかります。企業さんも新商品開発のリスクを回避して緊縮体制に入っているのでしょうか。
 さて、今、世界的に「環境」というフレーズがあふれ、注目されていますがそれはアパレル素材関係でも同じ傾向にあります。少しでも環境にやさしい素材を、ということなのでしょう。それは大事なことだと思います。でも、どう使ったらいいかわからない、そういう考えることが楽しくなりそうな素材、そういうのもちょこっとあってほしいと思いました。
 
 ちょっと撮りとめのない文章になってしまいましたが、今日はここで筆をおきたいと思います。
 お読みいただきありがとうございました。次のブログでお会いしましょう。
 失礼しました。
 Art Fiber Endo 商品企画室 / 遠藤染工場 Colour Lab
 

2010年4月18日日曜日

琵琶湖の桜だより

ブログをご覧の皆さま、こんばんはっ。

 季節はとうに春なのに、先週、関東のほうでは積雪があったそうですね……。テレビ中継で雪かきしながら花見をしようとされておられる方もいらっしゃったようですが、この場合、雪見酒と花見酒、どちらになるのかと、どうでもいいことを考えていたA.F.E商品企画室からお届けします。

 関東に降った雪はこちらでは雨。桜の花を盛大に散らしてくれやがりましたのでこの日曜日は府外の桜を見に行きました。目的地はお隣の滋賀県、琵琶湖北端の海津大崎の桜並木。観光バスも来るようなので結構有名な桜スポットかもしれませんね。

                        (海津大崎周辺桜並木)
 琵琶湖沿岸にはたくさんの桜が広い範囲で植えられているのですが、特にマキノ町海津から奥琵琶あたりの桜並木は一見の価値ありだと思います。南北に長い琵琶湖ですが、この湖北周辺は水もきれいなこともあって、夏にも泳ぎに来られる方たちでにぎわいます。そして、それ以上にこの桜の季節は通行規制がでるほどの人出になります。なので、例によって朝早くから行ってきましたー。

                       (琵琶湖湖北 海津周辺)

 この海津の桜が有名な理由は湖北の琵琶湖に桜がよく映えることもありますが、桜並木の長さもその理由に挙げることができると思います。上の写真は湖北沿岸なのですが、写真中央に薄くピンクに色づいているのはもちろん桜の木。途絶えることなく桜並木が続きます。

                        (湖北、北岸から釣り船を)
 私は釣には疎いので今の季節は琵琶湖で何が釣れるのかわかりませんが、朝も早くから琵琶湖に小舟を浮かべて釣りをされる方も多いようですね。走っている最中何組もそのような人とすれ違いました。

                   (海津から奥琵琶パークウェイの山道へ)

 どうやら先週に降った雨には海津の桜も被害を受けたようでしたので、少し足を延ばして奥琵琶のほうへ。こちらは山なので桜の開花も遅いだろうから被害が少ないのではないかと思ったのですが、的中でした。

                       (奥琵琶から琵琶湖北岸)

 ずっと琵琶湖沿岸を走っていたこともあり、山の上からの風景はとても新鮮です。奥琵琶にある展望台はもちろん、途中の道からも湖北がよく見渡せます。桜も多く植わっているので、本当にお勧めできるところなのですが……。あいにく、奥琵琶パークウェイから余呉への道は現在工事中のようです。気にせず先に進もうかとも思ったのですが、途中で通行止めとかになってたら目も当てられませんので引き返すことに。今年の夏までには工事も終わるみたいなので、来年桜を見に来るのもいいかもしれませんね。

 と、いうところでブログを終わりたいと思います。お付き合いいただきありがとうございました。

 次のブログでお会いしましょう。失礼しました。

 Art Fiber Endo 商品企画室 /

2010年4月12日月曜日

京都の桜事情⑥

ブログをご覧の皆さま、こんにちはっ。

 咲き誇っていた桜も、今日の雨で散ってしまうことでしょう。やはり、土、日が花の盛りでした。それでは、新商品を紹介していない商品企画室からお届けします(マテ。
 先週の土日、両方とも晴れだったらよかったのですが、あいにく日曜日の京都は天気が悪い、ということだったので土曜日の朝早くに桜を見に行きました。毎年、京都平野部の桜めぐりの締めはここを訪れます。皆様御存じ、鴨川沿いの桜並木ですー。

                          (鴨川北大路橋から東岸へ)

 川沿いにあることに加え、北山から吹く冷たい風のせいもあり、鴨川の桜は平野部の他の桜よりもやや遅咲きで比較的長持ちするように思います。

                              (鴨川、北大路橋東岸)

 桜並木が続く鴨川ですが、鴨川の桜並木のお勧めはどこら辺なの、と尋ねられたら、私は北大路橋から北側の鴨川東岸をお勧めしたいですね。北大路橋から鴨川沿いの小道を歩いていただいたのち、北山大橋周辺の桜並木を歩いていただくのが一番いいと思います。北山大橋近くの桜並木は特にお勧め。

                      (鴨川東岸 北山大橋北の桜並木)

 北山大橋の桜並木は川岸を歩いていただくよりも、その上の車道を歩かれることをお勧めしたいです。道の両側から迫ってくる桜は圧巻の一言。私が好きな桜並木道のひとつです。この道を走るときだけは自然とスピードが遅くなってしまいます。それは他の人も同じようで、この季節ノロノロ運転をする車もしばしば見られます。残念ながら写真を撮った時は風が吹いていなかったのですが、強い風が吹くときは文字通りの桜吹雪を見ることも。本当に一度見ていただきたい桜並木です。


                         (北山大橋から北山へ)
 せっかくなのでもう一枚。北山大橋からは桜のほかにもう一つ絶好スポットがあります。京都五山送り火に灯される火の一つ、船形がここからよく見えます(写真、山の森が菱型に切り取られた箇所が船形の火がともされるところです)。五山送り火の中でも船形と、妙、法は山が低く近くまで行かないと見られません(私が子供の時は船形の火もA.F.Eの屋上から見えたのですが、A.F.Eと船形の中間にマンションが建ってしまってからは見えなくなってしまいました……)。北山大橋周辺にお住まいの皆さま方はそれをよく分かっておられるようで、その日になると橋の歩道は人で埋め尽くされることに。


                        (鴨川河畔 北山大橋周辺) 

 以上、鴨川周辺桜事情でした。

 市内の桜も一区切り。次の休みはどこの桜を見に行こうかな、と考え中。足を延ばして美山の桜を見に行くのもいいし、琵琶湖に行ってもいい桜が見れそうですよね……。連休が欲しい!、と、この季節は心からそう思ってしまいます^^;。

 それでは皆様、次のブログでお会いしましょう。失礼しました。

 Art Fiber Endo  商品企画室 /